夏の夜の怪談コンテスト

YouTubeチャンネル「怖い話 怪談 朗読」朗読作品

夏の夜の怪談コンテストに投稿された作品の中から、YouTubeチャンネル「怖い話 怪談 朗読」で朗読された動画を紹介します。
朗読動画は随時更新していきますのでお楽しみに!

受賞作品発表

2022年6月24日から8月14日にかけて開催された夏の夜の怪談コンテストは、785作品のご応募をいただきました。
選考の結果、最優秀賞1作品、彼岸賞2作品、優秀賞4作品の合計7作品が受賞となりました。
加えて、受賞とはなりませんでしたが5作品を佳作として紹介いたします。

総評

「ホラー」というジャンルでのフェアやコンテストは過去も何回か行われて来ましたが、今回は「怪談」、しかも彼岸さんがゲストということで、これまでとは一風変わった作品が楽しめたと思います。 小説としての面白さは当然として、人に読ませて聞かせるタイプのテクニックも見られたし、ライトノベル的なアプローチも見られたり、バリエーションが豊かでした。 いつもはあくまで小説的な見方をすることが多かったですが、この夏の夜の怪談コンのおかげで新たなる知見が得られたような気がします。 各受賞作の選評は各々見てもらうとして、ここでは全ての参加者の皆様に感謝をさせていただきます。ありがとうございました。

ノベルアップ+運営事務局

読みました、全部、前書きから後書きまで全作品。なんなら途中でタグを外した作品まで割と読んでたりします。
すごく面白かったです!
前書きや後書きで審査員へのメッセージを書かれていた人も結構いらっしゃったのはちょっと楽しかったです。

想定では多くても300本くらいかと思っておりましたが、蓋を開けたら700本をゆうに超え、嬉しい悲鳴が出続けておりました。
一通り読んで感じた事は、私が普段読み慣れている”怪談を書き慣れている人の作品”や”所謂 洒落怖作品”とは大分違った雰囲気のものが多い、そして面白い、という事でした。
ライトノベルの雰囲気でも、秩序がちょっとズレて何か不可解なことが起きるだけで見事に怪談として引き込まれてしまったり、ごく自然体で書かれる中に人の狂気が混ざるだけでホラーとして上質な作品になっていたりと非常に新鮮でごさいました。
今回は実話・創作を問わずとしていたので、話の構成を整え、しっかりとオチをつけている作品も多かったことも印象的でした。
このコンテストでホラー作品に初めて挑戦をされた方も結構多かったかと思いますが、この人の書くホラーをもっと読みたいなと純粋に思える方ばかりでした。是非今後も書いて頂けたら嬉しいです!

彼岸(特別選考員)

朗読動画化について

受賞作品のうち、最優秀賞・彼岸賞の合計3作品については著者様に確認をさせていただいたのち、2022年11月~12月に朗読動画としてYouTube Ch「怖い話 怪談 朗読」にて公開予定です。※時期は変更となる可能性があります。
また、本コンテストに参加いただいた作品のうち、特別選考員の彼岸氏がYouTube Ch「怖い話 怪談 朗読」にて「ぜひ朗読させていただきたい!」という作品の著者様には、11月中に個別でメールをお送りする予定です。応諾いただけた作品はYouTube Ch「怖い話 怪談 朗読」で毎週土曜日に行っている生配信番組中に朗読・紹介させていただく予定です。

最優秀賞

賞金:30,000円分のAmazonギフトカード
賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討
壁の心臓 クラン

選評

一人称の語り口が非常に丁寧で、引き込まれます。全体的に高い文章力を感じました。一番苦手なものが「壁」である、という始まりも読者に「どういうことなんだろう?」というちょっとした疑問を与え、効果的なフックになっています。幽霊を信じるか、信じないかという主人公たちの知的好奇心をくすぐる談義から、土着宗教や信仰を交えリアルさを感じさせる会話から「壁」の話に入っていきます。ホラー・怪談として、小説としても完成度が高いと思いますので、是非読んでみてください。

ノベルアップ+運営事務局

すごく面白かったです。日常の一部分が徐々に崩れていく”怪談”の作りであり、土着のオカルトの気持ち悪さの要素を含みつつも、怪異が読み手の次元に迫ってくる構成も素晴らしかったです。 強く惹かれるだけでなく妙な気持ち悪さすら感じる冒頭の一文や、『霊を信じるかどうか』という話題で幽霊を信じていない読者も引き込む話の流れなどは唸らせられました。 極端に読み手を驚かせるような表現も、命を脅かされる演出もなく、絶望感でゆっくりと包み込んでくる雰囲気がたまらない怪談でした!

彼岸(特別選考員)

彼岸賞

賞金:20,000円分のAmazonギフトカード
賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討
緑のブラウス 石川織羽

選評

割と狂気を感じる系で好きな話でした。 多くの因果関係が不明瞭なまま、しかしながら絶対的な悪意を感じざるを得ず、どうにもやりきれない厭な読後感がすごく良かったです。 展開も異形もインパクトが強く、こちらの想定を絶妙に外してくるあたりがとても心地よかったです。 話を読み終え、他の話を読み進めていても「さっきの話キツかったなぁ…」と何度も無理矢理記憶から這いずり出てきてしまったので、選ばざるを得ませんでした。それくらい評価に値する作品です。

幽霊なんか怖くない 双葉稀鏡

選評

複数話構成でラストの伏線回収が見事でした。 前半の話で感じる オチの無い不可解系の怪談かな?という印象が後半覆され、話が繋がったラストの衝撃は非常に面白かったです。 話全体で見ると起伏が激しく後半に進むにつれテンポが速くなる作風で、前2話まではむしろコミカルさを感じるほどですが、一人称視点での語り口調も相まって読者のミスリードに繋がっている上、恐怖が近づいてくる感じを演出できており、後半の厭な雰囲気は読み手としてニヤニヤを禁じ得ず、すごく楽しめました。

優秀賞

賞金:10,000円分のAmazonギフトカード
賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討
忌み言葉 kihiro

選評

とある地域の、今では失われた「忌み言葉」を主題とした作品。 冒頭の老人と取材者とのやり取り一つをとっても丁寧で、導入部で雰囲気を作るのが上手だな、と感じます。 古老の体験談の中では、ゆっくりとそしてじわじわ、確実に迫ってくる「何者か」の描写が淡々としているのに物凄い。 最終的にすべてを見ることのないまま回想は終わるのですが、解釈の余地を読み手(聞き手)に対してしっかり残しているのもいいですね。空気の作り方に物語のまとめ方と、筆者の実力の高さを感じさせる作品です。

『牛の声』 松岡真事

選評

因習の残る地方の都市で起こった出来事を伝聞調で語るペイガン・ホラー、怪談。このタイプの古くから伝わる儀式や神事にまつわるホラーは昔からあるものですが、都市伝説型の怪談と対をなす存在としてどんどんポピュラーになっていくのではないかと思います。その手の応募作の中ではこの『牛の声』は出色の出来を誇っており、面白く、恐ろしかったです。不気味さや奇妙さを演出する言葉使いや文章がとても巧みで、高い筆力を感じました。

お鯉様の池

選評

生き物が持つ底知れぬ怖さというのが怪談のネタの一つだと思いますが、これは「お鯉様」という池の主(ヌシ)的な存在に惹かれていく人の様と、その怖さが大変良くまとまっていて、完成度が高いと感じました。水の底に引き込まれるという人の根源的な恐怖も表現されていたと思います。また本文とは関係ないですが、挿入されている鯉の絵(写真?)の雰囲気が良く出ていて、とても印象的でした。

畑山良和を知りませんか? のらりく

選評

怪談の題材として「立っている女」というだけであればそこまで珍しいものではありませんが、構成が短い中でよく練られており、怪談のひとつの形として完成度が高い印象です。 無駄な描写も抑えられており、語りのテンポもいいため、非常に臨場感を感じる内容でした。 何より作中に登場する「赤いコートの女」というのが、私たちの身の回りにも本当にいそう、と思ってしまいましたね。怪談としてはそう思わせたらもう、勝ちです。今日これから帰宅する時に地元の駅前に「赤いコートの女」が立っていないか、ちょっと心配です。

佳作

賞品:ノベルアップ+ノベルティグッズ
深夜に見るマネキンほど怖いものはない 鞠目

選評

怪談の題材としてはメジャーな部類に入るマネキンですが、憑りつかれてしまった「私」の淡々とした語りが狂気をうまく表現しています。(あまりにもナチュラルに受け入れすぎてる感があるので単純に病んでしまっているようにも見えますが。)

黒くて嘲る厭なアレ 寺田 朱志

選評

「霊感がある」という嘘を暴く黒いモノ。題材の目の付け方が面白いと思いますし、「視える」側であるAさんの視点から描いた一部始終は斬新でした。ウェブサイトの件もこの仮説を当てはめると「たしかに」という気がしてじわじわ怖くなってきますね。

桑仔 棺之夜幟

選評

中盤にある外から聞こえる声が良かったです。セリフを畳みかけることでより恐怖心を増大させています。2話目に入ると展開も変わり、1話目の解説がされ腑に落ちる物語になっています。

ハロウィンのオジサン だんぞう

選評

冒頭から最後までまとまっていて良くできていると、運営事務局の中で評価の高かった作品です。怖さに振っている作品が多い中、不思議・不気味な点を良く見せています。

固定電話 三埜小雪(さんのこゆき)

選評

固定電話にかかってきた電話を発端に、物語が展開していきます。そういえば…と聞いてしまうことが恐怖につながります。叫びそうなオチのまとめ方も良かったです。

コンテスト概要

総再生回数1億2千万回以上の大人気YouTubeチャンネル「怖い話 怪談 朗読」とのタイアップ企画!
夏の夜の暑さを吹き飛ばすような、あなたの体験した・あなたが考えた怖い怪談話を募集します。

選考には怪談のスペシャリスト「怖い話 怪談 朗読」管理人の彼岸氏が参加。
そして優秀賞以上の作品はYouTubeにて朗読動画化検討!!
鳥肌が立つような恐怖を感じる話、気味の悪い話、思わず不安になるような雰囲気の話……。
想像力を掻き立てられるような本格的な怪談の投稿をお待ちしています。
なお、作品を投稿してくれた方全員に参加特典として限定アバター「藁人形」をプレゼント!

YouTube Ch「怖い話 怪談 朗読」とは?

彼岸氏が運営する怪談朗読チャンネル。朗読は136(イサム)氏が担当する。
怪談の朗読を2006年頃から開始、2015年からはYouTubeチャンネル「怖い話 怪談 朗読」で動画投稿を行っており、チャンネル登録者数は2022年6月時点で10万人以上、動画の総再生回数は1億2千万回以上を誇る。
当コンテストで特別選考員として参加する彼岸氏は、年間数千本の怪談を読破する怪談界のスペシャリスト。

参考動画

応募要項

応募要項を見る

募集テーマ

実際に体験した、または取材、見聞きした体裁の怪談話。
もしくは、読者を恐怖や不安に陥れるような気味の悪い物語。
創作・実話どちらでも投稿いただけます。

規定

ジャンル

  • ホラー

文字数

  • 1,500文字以上7,000文字以下

完結設定

  • 受付終了時点までに「完結済」に設定してください。

種別設定

  • 「短編」に設定してください。

その他

  • 日本語で書かれたオリジナル作品であること。
  • 同一作者による複数応募も可能。
  • 規定文字数を満たすだけのエピソードを登録済みであっても、一部が「非公開」であるために締め切り段階で規定文字数に達していなければ、その作品は選考対象外となります。
  • 応募受付開始以前の投稿作品でも応募可能です。
  • 他サイトからの転載でも参加可能です。
  • 過去に「怖い話 怪談 朗読」チャンネルで朗読されている作品や、商業化作品・商業化予定作品は参加できません。

エントリー方法

  • 作品設定の「公式タグ」で「夏の夜の怪談コン」タグを設定してください。
  • 選考結果発表まで、選考対象に残っている作品はタグを外されないようにお願いします。
  • 途中でタグを外されますと、選考外になってしまうこともあり得ますので、あらかじめご了承ください。
  • 2022年8月15日 0時00分以降にご自身で同様のタグをつけた場合、選考対象外となります。

応募資格

プロ・アマ・年齢不問。

コンテストスケジュール

選考状況は都度サイトにてお知らせいたします。

応募受付開始 2022年6月24日(金)12:00:00
応募受付終了 2022年8月14日(日)23:59:59
最終結果発表 2022年10月下旬
  • 応募作品の数により、選考スケジュールは変更となる可能性がございます。あらかじめご了承ください。

選考方法

ノベルアップ+運営事務局と特別選考員の彼岸氏による選考。

  • 各作品が獲得しているポイントやランキング順位、コメント、応援レビューの状況は選考基準とはなりません。

表彰

最優秀賞(1作品)

  • 賞金:30,000円分のAmazonギフトカード
  • 賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討

彼岸賞

  • 賞金:20,000円分のAmazonギフトカード
  • 賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討

優秀賞(点数未定)

  • 賞金:10,000円分のAmazonギフトカード
  • 賞品:「怖い話怪談朗読」Chにて朗読動画化検討

佳作(点数未定)

  • 賞品:ノベルアップ+ノベルティグッズ
  • 各賞は該当作品なしの可能性もございます。

参加特典

本コンテストへの参加特典として、応募者全員に限定アバター「藁人形」をプレゼント!

限定アバター「藁人形」
  • アバターの付与は応募期間終了後に行われます。

その他条件

  • 複数投稿も可能です。タグは応募作品ごとに設定してください。
  • 作品が商業未契約の状態で、作品の著作権が明確に投稿者本人に帰属するものであることが必須です。
  • 作品内容に権利侵害などの問題を生じ、第三者に損害を与えた場合は、すべて応募者様ご本人の責任とさせていただきます。
  • 他の公募企画・コンテストとの重複応募も可能です。
  • 賞品お受取後の交換、返却などは受け付けできません。
  • 選考方法に関してのお問い合わせにはお答えできかねます。あらかじめご了承ください。
  • 応募受付期間終了後も応募作品の編集は可能ですが、選考に影響を及ぼす可能性がありますため、極力お控えいただけますようお願いいたします。
  • 誤字や脱字の軽微な修正程度なら問題ありません。受付期間終了後に大幅な改稿が認められた場合、選考対象外となる可能性もございます。
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