現代の大学を舞台にした、『死神盗難事件』! 『日常の謎』なので、人は殺されません。 大学4年生の初夏。 渡貫 詳(わたぬき しょう)は、『お悩み相談サークル』に所属している。 気の強い後輩、角川 貴理(かどかわ きり)に振り回されながらも、他人の悩みや、持ち込まれる些細な謎を解決することで自尊心を満足させる、虚しい毎日を送っていた。 そんなある日、詳自身が盗難に遭ってしまう。 割引券、鑑賞券、小冊子という一見無価値なものが次々盗まれ、ウェブ新聞記事のコピーと思われる紙切れと、『死神』のタロットカードが残される奇妙な連続盗難事件。 いつも通り貴理に押し切られ、詳はその事件の解決に乗り出す羽目になる。 犯行の法則性は何なのか? 犯人は誰なのか? その目的は? 『人間は根源的に時間的存在である』 ハイデガーの言葉通り、人は過去からは逃れられない。 *この作品は『小説家になろう』、『カクヨム』でも公開しています。
読了目安時間:2時間53分
薄給激務の三流雑誌記者、虎丸樹。その腐れ縁の知人、ヒキニートの綾倉あずさ。 二人は取材で日本各地を飛び回るが、行く先々で不可思議な事件に巻き込まれる。 般若の面の呪い、狸に化かされた村、名家へ仇なす妖刀、雪女の伝説、龍神の祟り―――― そして二人はやがて、自分たちの過去と向き合うことになる。 顔を合わせれば罵り合い、貶し合い、毒づき合う。デコボコで正反対だが、どこか似ている二人が織りなすコメディミステリー。 パラノーマル(超常的)なその謎に答えを導き出せるのか――? ※全六章構成。コメディベースのゆるいミステリーですので、気負わず背負わず肩肘張らず、まったりと楽しんで頂ければ幸いで御座います。 ※この物語はフィクションです。登場する人物、団体、名称等は架空のものであり、実在のものとは関係ありません。 ※作品内で語られる伝承、言い伝え、その他の説明は個人の見解によるものが大きいです。ご了承ください。
読了目安時間:5時間49分
夏が終わり、高校2年生の2学期。 風見 繋(かざみ けい)は、いつものように、幼馴染の永瀬 律(ながせ りつ)に振り回されていた。 「明日から謎解きをしようと思うの!」 横暴なリーダーのそんな一言から、幼馴染グループは謎解きをすることとなる。 そうやっていくつかの謎を解いたある日、律がまた厄介な謎を持ち込んできた。 同級生の下駄箱に入れられた、暗号としか思えない奇妙な手紙。 その真相を暴くことになったのだ。 暗号はどうやったら解けるのか? そして、手紙が伝えたいことは何なのか? いつもと同じ、気心の知れたメンバー。 いつもと同じ、騒がしくも穏やかな日常。 少年は、そんな「いつも」がいつまでも永遠に続くと考えていた。
読了目安時間:37分
間宮宙(まみやさとる)のスランプ1 -魔女の采配ー 【毎日更新】
誰が魔女か?人の死なないラブコメミステリ
38,800
58
ミステリー
連載中
長編
53話
39,260字
2021年4月12日更新
華麗なる変人 間宮宙×お人よしな高校生 橘慈雨=ゆるっとミステリィ&イラっとするラブストーリィ ★日常にイケメンとスリルともたらす作品です。 ★殺人は起きませんので、ご了承ください。 ★痴情沙汰は起きますので、ご堪能下さい。 ★扱いにくい人間が出てきますが、お付き合いください。 「僕を嫌う人間は二種類だ。みんなに嫌われている人間か、内面に隠し事がある人間だ」と間宮はいった。 ●間宮宙(まみやさとる)26歳。 いま最も作品が高く売れる若き現代美術家の一人で、セレブリティにして大富豪であり超のつくイケメン。 だが困ったことに恋愛不適格者。 スランプに陥っていて2年間絵を描いていない。 苦手なもの:乙女心 ●橘慈雨(たちばなじう)17歳。 地味に、目立たず、控えめに暮らす超平和主義者。 にもかかわらずお人よしなために、トラブルに巻き込まれやすい。 座右の銘は、触らぬ神に祟りなし。君子危うきに近寄らず。 慈雨の平凡な日常は、イケメンセレブリティ間宮との出会いで一変する。 <あらすじ> 高校生の橘慈雨(たちばなじう)は母の頼みで夏休みの間、叔父である間宮と渋々暮らすことに。 そんな二人の前に「魔女のシンボル」を持った女性が現れ、慈雨は間宮とともに魔女の正体を探ることにした。 間宮のスランプの原因が元カノとの別れにあると知った慈雨は、間宮に元カノに連絡することを促す。 当初それを拒んでいた間宮だったが、慈雨と一緒にいるうちに考えを改め、ついに元カノに連絡して返事を待つことにし、いよいよ新作に着手し始めた。 同じころ、間宮は魔女の正体を暴くが本当の魔女は、想像の及ばない力と目的を持っていた。 果たして本当の魔女とその狙いは何なのか。 新作は完成するのか。 間宮の恋の行方は? 【お知らせ】6.1から1ページの文字数増やしています。
読了目安時間:1時間19分
主人公の大学生、“知念 誠人”は、ある日を境に頻繁に悪夢を見ることになる。 しかし、その悪夢はただの悪夢ではない。 夢の中身が正夢となる──“予知夢”だったのだ。 散々悪夢に悩まされ続けた誠人は、その苦悩を友人に打ち明けるが、そこで信じられないことが起きる。 集まった友人の全員が、誠人と同じように悪夢──予知夢を見ていた。 この面子から考えられるのものは、もう“あれ”しかない。 昔みんなで見た、大きな流れ星…… その時に起こった不思議な現象……きっかけは、この“流れ星”に違いないはず。 あの星が墜ちた夜から──物語はすでに始まっていたんだ。 基本シリアス、時々ギャグ。 ヒューマンドラマに、青春あり。 あわゆる要素を兼ね備えた──SFミステリー(サスペンス)作品、ここに開幕。 悪夢を未然に防ぐために、誠人達が立ち上がる。 ※こちらの作品は、小説家になろう、ステキブンゲイにも掲載しております。 タイトルロゴは、紅蓮のたまり醤油様に作って頂きました。
読了目安時間:5時間33分
【Interlude完結】 どこにでもいる女子大生、四条一二三は父の死をきっかけに自身が天才占い師赤崎サチヱの孫娘であることを知る。 そしてサチヱも死に、一二三は親族が集まる会議のためにサチヱが所有している島、『俯瞰島』へ行くことになった。 その道中で全身真っ白な少女、赤崎樹里と出会う。 一二三は樹里に一目惚れに近い感情を覚えるが、そんな彼女の気持ちとは裏腹に島では親族たちのドス黒い感情が渦巻いていた……。 赤崎サチヱの持つ莫大な遺産。親族たちはそれぞれ遺産を欲する理由があった。 一触即発の雰囲気の中、突然事件が起きる。 孤島という名の密室、犯人は親族たちの中にいる。 そして犯人の目的は、遺産なのかそれとも……。 次章は5月中の更新開始を予定しています。 ※この作品は小説家になろうにも掲載しています
読了目安時間:13時間52分
11
【完結】塔の医学録 ~悪魔に仕えたメイドの記~(旧題:塔の悪魔と異邦のメイド ~冷徹貴族の医療革命~)
暗黒の中世ヨーロッパ×医療×サスペンス!
328,400
735
ミステリー
完結済
長編
339話
708,932字
2021年4月2日更新
【完結】 北の塔に棲んでいるのは悪魔なのだという…… ある帝国の北方にて。 異邦の血を引く少女は、領主の城でメイドとして働いていた。 しかしある日、彼女はいつもと違う仕事で『北の塔』へ行くことを命じられる。 そこで出会った『悪魔』の気紛れで、以降彼の側仕えをすることとなった。 『悪魔』の名はヨハン=アルブレヒト、その残虐さを咎められ、城主イェーガー方伯によって幽閉された次男であった。 彼は少女に魔女『ヘカテー』の名を与え、自分が『悪魔』と呼ばれる真の意味を教える。 世の革新を願う『悪魔』ヨハンと、彼に感化され手助けを始めるヘカテー。 二人の前に立ち塞がるものは…… 12世紀ルネッサンス期の神聖ローマ帝国パラレルワールドを舞台に、医学と陰謀が交錯するゴシック・サスペンス! 耽美にして時に残酷な、知の迷宮へようこそ。
読了目安時間:23時間38分
★第1回マグネット!小説コンテスト優秀賞受賞 「MAGNET MACROLINK」書籍発売中 【コミック】http://seiga.nicovideo.jp/comic/40338 【第1部】 機械と魔術が共存する〈ヒノモト〉帝国――帝都カムイにあるヒノモト図書館に勤務する七瀬ミズキは、眉のあたりに大きな切り傷があり、隊服の上に派手な着物を上着代わりに羽織った少し風変りな格好をした帝国軍人・周防レンに片想いをしていた。 ミズキは物や人から記憶を読み取り、またその記憶を別の物に書き写すことができる魔女の末裔【夢喰い人(アルプトラウム)】だということを周防に知られ、軍本部にある古書館で司書をしないかと誘われる。周防はその責任者であり、同じ魔女の末裔の夢喰い人だった。誘いをきっぱり断わるも、結局は古書館に転職することになるのだが――和×蒸気機械×魔術のミステリーです。 ※小説投稿サイト「マグネット」にも同時掲載中です。
読了目安時間:5時間24分
ちなみに唐突ですが――皆様『百合』はお好きですか? 県内でも有数のお嬢様学校であるここ私立聖カジミェシュ女子高等学院。そこに通う『あたし』こと嬉野祥子は、クラスメイトの自殺未遂事件をきっかけに、街の片隅に居を構える一風変わった探偵事務所を訪れたのでした。 そこで出会ったのは、かたや絶世の美女で所長を務める姉の『動かざる名探偵』こと四十九院安里寿、かたやシニカルな金髪イケメンでヘビースモーカーの弟、『行動する名探偵』こと四十九院白兎。そこに自ら『ペット』と称する事務所の居候JK、美弥を交え、祥子たちは学院で起こる事件の真相に迫る。そして、二人の名探偵に隠された謎とは……? 百合妄想少女×双子の探偵が織りなすライトミステリー!
読了目安時間:2時間4分
19
東京ALCATRAZ-警視庁公安局特殊猟奇犯罪特別捜査本部-
殺人犯を追う刑事。相棒は切り裂きジャック
1,300
10
ミステリー
連載中
長編
12話
71,232字
2021年4月11日更新
東京都内で遺体がバラバラに切り刻まれる連続猟奇殺人が発生。事件の犯人を追う刑事・鏑木圭悟は、とある理由から事件の捜査担当を外されてしまう。途方に暮れていた圭悟だったが、公安局の刑事・天童昴に手を差し伸べられ、東京湾に浮かぶ離島に連れてる。そこで出会ったのは、1800年代のロンドンを震撼させた連続殺人鬼。切り裂きジャックこと、ジャック・ザ・リッパーだった。 怪物と呼ばれた連続殺人鬼と共に、都内で起きる猟奇犯罪の捜査を捜査を行う物語です。 毎日夕方18時に更新します。 難しく考えず、圭悟やジャックの関係性や掛け合いを楽しんで頂けたら嬉しいです。 どうぞよろしく!
読了目安時間:2時間22分
古書店店主×幼馴染大学生のBLサスペンスミステリー。 古書店『現世堂(うつしよどう)』の店主・檜山正樹。三十歳でありながら総白髪と全身に酷い火傷痕を持つ彼は、古書の他に一風変わった背景や事情を持つ“奇書”を鑑定し売買することを生業としていた。 そんな彼を手伝うのは、幼馴染である大学生の慎太郎。恋する彼は押しかけ女房のごとく檜山の家に居候を決め込むも、特に進展する様子は無かった。 しかしある日、いつも通り店を開けた二人の元に不気味な本を持った客が訪れ、二人は奇妙な事件に巻き込まれていく。 【第1章 ブラック・オルロフの誘い】 手にした物を不幸なる死に至らしめる呪われた宝石ブラック・オルロフ。それが嵌め込まれた本を持ってきた男は、売買の条件に「この本を買う人間の名前を教えてほしい」と檜山に頼むが……。 【第2章 或る小説家の遺稿】 「私の祖母は、芥川龍之介の愛した情婦でしたの」 およそ古本屋に場違いな黒いドレスを纏った女性は、そう言うと檜山に分厚い原稿を差し出した。それはなんと、未発表の芥川龍之介の遺稿であると言う。 しかしその二日後、現世堂に訪れた刑事は例の女性に殺人の疑いがかかっていると告げ……。 現在第2章まで完結しています。 ※隔日更新
読了目安時間:4時間20分
目には目を、歯には歯を、犯罪には犯罪を‥‥ 世に蔓延る身勝手な凶悪犯罪の数々 そして、正義とされる筈の法律に守られ、犯した罪の重さ通りには決して裁かれない加害者達。 それにより、2度目の大きな傷を負わされる被害者達‥‥ そんな理不尽を過激にぶっ壊していくのは、犯罪者を犯罪で狩る 黒き執行人『黒峰 蓮』 そして、それに相対するは、己が正義を貫く心優しき信念の刑事『蒼井 龍太』 矛盾した正義というものが、正しく生きる者を傷つけていくものとなっているこの現代社会に、タブーとされている事柄に躊躇なく斬り込んだ、ハードボイルドなweb小説界の問題作。 「正義とは何か?」 犯罪に犯罪で対抗するダークヒーローのその姿、貴方は共感しますか? それとも悪だと否定しますか?
読了目安時間:8時間13分
とある港町にある「旧門高校」。その一年生に美少女、また、クレーマーと称される女子高生がいた。 「ワタシは神よ! 黙って話を聞きなさい!」 その少女は卑怯な行為をする相手であれば、先輩でも先生でもクレームをためらわない。正義感が強く厳しい一面もあるけれど、困ってる誰かのためになら全てを投げ出すことができる素敵な女の子なんだ。 そんな彼女や僕の青春に邪魔をしてくるのは、難解で厄介な謎ばかり。 謎があるせいで友達が苦しんでいるのなら助けにいくべきでしょ、と彼女は飛び出した。彼女の頑張ってる姿に恋をしたから、と僕もついていく。 女子高生クレーマーのナノカとひねくれ者の僕は謎を解き明かし、誰かが隠した真実を見つけていく。 ブラックカフェの軟禁事件や駄菓子屋少女のストーカー事件。一見、簡単そうに見えた事件は切ない幻想が見え隠れする。絶体絶命な状況も多々あるけれど、クレーマーなら何の心配もいりません!? 奇妙な女子高生達の青春葛藤劇をごらんあれ! ミステリーの他にもラブコメ要素が盛りだくさん。ミステリー初心者の方でもラブコメ青春小説として、お楽しみいただけます。 事件の中で様々な糸を引く不思議な女子高生や頭は良いが純粋すぎる先輩などなど、超個性的な学生たちも続々登場! 読まなきゃ、損です! (表紙は藤原アオイ様に描いていただきました)
読了目安時間:8時間47分
27
マルチ商法女と戦っていたら、もっととんでもないものと戦うことになってしまった件
悪徳商法をぶっ潰す!!
136,500
100
ミステリー
完結済
長編
64話
146,404字
2019年12月20日更新
SNSでマルチ商法を小馬鹿にしていたら、マルチ商法信者に絡まれてしまった主人公、青山済。 友人との特定作戦、ライバル団体によるコメント連打攻撃でマルチ商法女を再起不能にするものの、最近知り合った別のマルチ商法信者と思われる人物の調査を進めるうち、主人公はそれが自己啓発セミナー、新興宗教、違法薬物密造、北朝鮮を巻き込む壮大な破壊作戦に繋がっていることを突き止めるのだった...。 女装エンジニア、インターネット特定班、極左新聞記者といった変わり者達が巨大な陰謀を暴く、大スペクタクルロマン! 2019/11/26 ジャンル別日間一位、週間三位を頂きました。 ウェブ小説ではかなり変わった部類に入る本作ですが、完結まで頑張ります。 ※ちなみに第四章までは実体験ベース&モデルに忠実に記述しており、該当団体に所属していた方からもお墨付きを頂いております。 現実世界ではどの団体に当たるか気になる方は、こちらを読んでみて下さい:悪徳商法のネタ帳 https://novelup.plus/story/339658592 2019/12/23 総合日間24位、ジャンル別日間1位、週間2位、月間3位を頂きました!
読了目安時間:4時間53分
新米探偵(なんでも屋)で生計を立てる亘。 浮気調査やペットの捜索、草むしり、孤独死の後の荷物の片付け。頼まれれば何でもやる。そんな中で事件に巻き込まれることもあり…。 第一章は『ライターの秘密』 馴染みの店の爺さんが、昨晩スナックにライターを忘れてきた。それを取ってきて欲しいと頼まれて…。 爺さんはわざと忘れたのか?どうして俺に取ってきて欲しいと頼んだのか…? 第二章は『いろんな絆』 不動産屋の親父に喧嘩した本屋を営む息子の様子を見てきて欲しいと頼まれる。息子とは高校の同級生だったが、行ってみるとどうやら様子がおかしくて…。 日常のちょっとした事件を短編〜中編でお届けします。
読了目安時間:1時間59分
水谷幸喜(ミズタニコウキ)の目の前で、恋人の赤井沙希(アカイサキ)が車にはねられた。事故後、沙希の両足は動かなくなってしまう。 車椅子生活を送る事となり、落ち込む沙希。その様子を見た幸喜は、意を決しプロポーズをした。しかし、そこで彼女から返ってきた答えは意外なものだった。沙希はある遠い場所に一軒家を借りており、そこで退院後の一年間は誰にも会わずリハビリを行い、足を治した後にプロポーズの返事をするというのだ。母親まどかによると、周りへの依存心を断ち切る為、友人は愚か親さえも近づけず、月一度の医者の訪問を受け入れるだけというその場所は、人里から隔離された、まるで平成のサナトリウムのようだという。幸喜は彼女の本気度を悟り、苦渋の気持ちでその決断を受け入れた。 しかし一年後。その場所で沙希の自殺体が発見される。彼女の自殺が信じられず、彼女の死の原因を納得いくまで調査したいと考える幸喜は、調査のためにその平成のサナトリウムに向かう。そこには、コウタという名前の一匹のゴールデンリトリバーが待ち受けていた。コウタとの悪戦苦闘の同居生活を送りながら、沙希の死の原因を探っていく幸喜。事故死、他殺の可能性を考え、病院。警察。そして沙希の残した日記等をもとに調査を行っていく。2匹の犬と沙希がいる写真。彼女の日記に残された詩。秘密。様々な事実が判明していく。執念の推論の結果、最後に幸喜が出した結論は、彼女の死は、自殺や事故死などという単純な分類で、結論づけて良いようなものではないということ。彼女の壮絶なリハビリと、自分への想いを知り、幸喜は気持ちに整理をつけ、奇妙な犬との生活をついに終わらせることにした。しかし。コウタの最後の世話を終えようとした幸喜は、ある重大な事実に気付く。それは、コウタの存在自体が物語っている矛盾。やりどころのない悲しい物語が明らかになる。
読了目安時間:3時間23分
26歳で警視になった一条櫻子は、大阪の曽根崎警察署に新たに設立された「特別心理犯罪課」の課長として警視庁から転属してくる。彼女の目的は、関西に秘かに収監されている犯罪者「桐生蒼馬」に会う為だった。櫻子と蒼馬に隠された秘密、彼の助言により難解な事件を解決する。櫻子を助ける蒼馬の狙いとは? ※この作品はフィクションであり、登場する地名や団体や組織、全て事実とは異なる事をご理解よろしくお願いします。また、犯罪の内容がショッキングな場合があります。セルフレイティングに気を付けて下さい。 イラスト:カリカリ様 背景:由羅様(pixiv)
読了目安時間:4時間27分
山の中にひっそり存在していた仙人の支配する国、迂峨過都(うおこと)。 隣の国の都で起こった殺人事件をきっかけに、最後の王とその友人が仙人国入り。謎解きに奔走します。 仙人の国では不思議な力が使われているけれど、ほとんどすべて科学に裏付けられたもの。 でも、殺人を犯した「天君」は、唯一科学とは関係のない不思議な力を使える存在とされていて――。 第三章以降は、各章の冒頭に、前の章までのあらすじが書いてあります。 『仙境王還記 みどりごの魔宵歌』(辰巳出版)の主人公たちの少年時代、出会いの物語でもあります。 この話と『みどりご~』は、登場人物は共通していますが、それぞれ別の話です。辰巳出版の方から、続編はご自由にというご連絡をいただいており、こちらに載せた次第です。 よろしくお願いします。 ※2020年1月14日から、小説家になろうでも投稿し始めました。
読了目安時間:9時間3分
アオナ・シロクサ(白草青菜)は人見知りのヒキコモリ。 いつも挙動不審。 落ちこぼれ魔術師。 妖精と友達。 そして名探偵。 これは、フェアリーテイル探偵こと彼の、特に興味深い、難事件解決の記録集 ──Fileについて── 暗躍する魔法使いたち、幻獣たちの影。 そして、完璧なアリバイ、密室事件、不可解な消失、いくつもの不可能犯罪に、フェアリーテイル探偵こと、謎の青年、アオナ・シロクサが挑む。 ファンタジー混じりで描く、一風変わったミステリーシリーズ ──Old-Fileについて── まだフェアリーテイル探偵と呼ばれる以前の頃。自称探偵、そして落ちこぼれではあるけど、一応まだ魔術師だった少年時代の白草青菜の活躍。 魔法の恐怖。おかしな友人たちとの出会い。 やはり一風変わったサスペンスファンタジーシリーズ
読了目安時間:3時間15分
女殺し屋 小柄な女性に誘拐される?
読了目安時間:6分
人からすこぶる評判の良い男がいる。だけど北淀美依だけはその事実を否定する。 彼は、南寺静馬は異常だ。 そんな彼と彼女が近隣で起こった婦女暴行殺人事件に不本意ながら関わっていく。 表紙イラスト:kerotanさま
読了目安時間:4時間17分
世界のバランスは新たに修正された、その影響でもちろん良い方向にも悪い方向にも・・・・ しかし、俺たちは悪い方向を良い方向に変えるのが目的だった。 幸助の息子である主人公の大河「たいが」は20を過ぎた後、ドラッグや酒、犯罪をする毎日だった。 しかし、もう刑務所って所で”ローン”と言う、黒人の男にある提案を出される。 その提案は罪を取り消す代わり特別組織”TheSaver"に入ることを要求される。 大河も最初は嫌がっていたがその後、家族に内緒でその組織に入ることを決める。 しかし、その組織には妹が同じチームに入っていた・・・
読了目安時間:1時間0分
カネダハジメ 主人公の金田一(カネダハジメ)は足手まといの荷物持ち。ユニークスキル”名探偵”は知力が格段に向上する優れものただし、効果中快感のあまりイキ続けてしまう。 パーティーを追放されてしまい途方に暮れていたが、唯一離れていかなかったアリスを助手にして、元パーティーメンバーを見返す事を決意する。 それから、ユニークスキル”名推理“が覚醒したハジメは戦闘力すらも格段に向上して無双状態。 宿敵を倒すために、世界を救うために、旅に出るのだった......が……。 ーーー簡単な謎解きと戦闘が主なコメディー小説ーーー
読了目安時間:2時間53分
探偵の明智小町は、北川高校の女子生徒、水科凛と四十川千春から依頼を受ける。その内容は、部活仲間の森、三田村が自殺したことだった。 ただし、彼らの元には気味の悪いQRコード付きメールが届き、そのメールを受け取ってから二人は自宅の二階から飛び降りる。鑑識結果から二人は自殺と判断されたが、彼女達は自殺ではないと考える。メールが原因ではないかと考え、どんな依頼でも相談にのる小町に話を持ち掛けた。 小町は依頼を肯じる。凛からQRコードの画像を見せてもらい、調査を続ける。すると、QRコードはスマホでは読み取れないことが分かり、小町は別の端末で読み取らないといけないのではと推理する。 その間、凛と千春は、小町に或る秘密を打ち明けようと相談していた。以前部活に在籍していた藤沼由里絵という友達についてである。由里絵は同性愛者であることを凛達に話し、内緒にしてほしいと話していた。が、凛の手抜かりから部活仲間に知れ渡り、由理絵は森達に虐められ、不登校となる……。
読了目安時間:2時間9分
インターネット上に密やかに存在するそれは「灰色のページ」と呼ばれていた。 特殊な状況、問題、現象、事件に困った人間が検索を繰り返すとある時、たった一ページだけがヒットする。 「灰色の問題でお困りですか?」 そのページをクリックすると進むのは真っ白なページに一文。 「誰にも理解されない問題でお困りでしたらその内容をご記入し、送信ください。当方の範疇に当てはまるものである場合、あなたをお助け致します」 そうして状況を送信すると返信が返ってくる。そうして、理解不能な出来事を解決してくれる者が現れると。 ※ 「灰色」を生業とする日昏マチと纐纈ヒムラ、佐久間カケルの一行は依頼を受けて真夏の海へと向かう。 依頼人の少女、その友人の少年。ある日彼らが海で語り合う最中、少年が記憶をなくした。「記憶をなくてしまった」少年を、助けて欲しいと。 記憶は確かになかった。けれどそれは日常生活に支障がない程度の差異であり、大元の記憶に問題はない。 人の名前も顔もはっきりと覚えている。 だが、少女は彼の記憶がないと言う。 そして少年もまた、少女の姿だけが、変化していると言う。 少年の記憶は、少女に関わるものだけが所々消えていた。それ故、少女には少年が記憶をなくしていると感じられていたのだった。 そして、マチ一行が調べを進める中、この海では何件もの「記憶をなくしてしまう」事件が起きていたことがわかる。 そのどれもが少年のように僅かな違いを訴えていたものだが、ある一人の男だけは「この世界が違う」のだと嘆いた。 ※「依頼人」に起こる様々な不思議な出来事、グレーゾーンの現象を解決していく怪奇系ミステリー。
読了目安時間:1時間42分
☆毎週日曜日の18時に更新!☆ 大学に通いながらバイトをする佐藤律(さとうりつ)は同じ夢を見続けていた。その夢世界は殺人や窃盗が頻繁に起こる世界であった。そんな悪夢のような世界での佐藤は、『イーア』という盲目の人間として存在していた。超能力や魔術といった常人には無い力を持った夢世界で『シナプス』という男と出会い、イーアは合言葉を伝えた。 夢世界から覚醒した佐藤は今まで書いてきた夢日記を見てある事を確信した。それはこの現実世界と夢世界がリンクしている事であった。夢世界で死ねば、現実世界でも死ぬ。そんな夢世界から脱する為にシナプスらと共闘し、夢世界の上層部にある夢扉を目指す。しかし、道中で様々な異形に行方を阻まれてしまう。
読了目安時間:3時間18分
戦争、伝染病、経済の崩壊。数多の危機を回避した21世紀も終わりに近づいた頃。 多くのストレスにさらされた人類は、特定の食べ物や行為に救いを求めた。 欲望は人類の本質までも変化させ、いつしか“それなしでは生きていけない”渇望状態に陥っていく。 やがて、様々な欲望を渇望した果てに、ヒトではない化物へと成り果てる『奇病』として、人類に新たな脅威をもたらした。 嗜好症、欠乏症、中毒症、そして…依存症。四つの段階を経て変化するこの病を人々は『病的渇望症候群(シンドローム)』と呼称した。 各国はその病のについて一斉に研究を始めた。 日本も例外ではなく、政府も専門組織と施設を作った。 初めは政府のみが行っていた患者の治療について、異議を唱えるレジスタンスの登場により、日本のシンドローム患者情勢に変化がもたらされる。 政府とレジスタンスの抗争が激化する中、末期状態になってしまった患者を政府とは別に、保護を民間から依頼された請負人(コントラクター)が現れる。 これは、欲望に魅入られた者達の抗いと欲望渇望症候群(シンドローム)の謎を巡る物語である。
読了目安時間:11分
ミステリーや暗号が大好きな主人公明智京子(あけちきょうこ)が謎のない平凡な日常に退屈をしていた。 何か事件でも起こらないか思っていると、友人の金田一朱里(きんだいちじゅり)からラブレターをもらったと報告が飛び込む。 朱里が告白されたり、ラブレターをもらうのは日常茶飯事で恋愛に興味のない京子は聞き流そうとすると、 友人はラブレターを読み上げると、京子の態度が急変する。 「これが僕の気持ちです。OKなら返事を下さい」と書かれているも伝えたい内容がほぼ暗号となっている。 朱里への気持ちが京子の好きな暗号で書かれていた。 退屈していた京子は暇つぶしに手紙の暗号解読を開始する。 京子は暗号に書かれた本当の意味を解読できるのか。
読了目安時間:27分
元王国騎士のハリー・スペンサー。彼は今、地下ダンジョンにこもる冒険者をやっている。ある時、先輩冒険者から人探しの依頼を紹介された。彼はその依頼を一度は断るのだが……。ふとしたことから受ける羽目に。調査を開始した途端に次々に現れる謎と不審者。行方不明の少女探しは思わぬ方向に。 ◇ ◇ ◇ そのトリック、実は魔法でした!――これではがっかり。むしろファンタジーの世界だからこそできるユニークな謎解きがあるのではないか、という思いから書きました。ご都合主義のファンタジーでも読み応えのあるミステリーになるかどうか――チャレンジです。 謎、冒険、そしてバトルをお楽しみください。
読了目安時間:2時間39分
「3日間生き残れば賞金1億円」 サタンを名乗る青年が突きつけた無慈悲なデスゲーム。参加者はテレビ局が集めた捜査のスペシャリストたち。 壮絶にして無慈悲な頭脳戦がここに始まる! 30年前に起きた<紫ノ上島猟奇殺人事件>は犯人が見つからず謎に包まれたまま…… その事件を推理し真実究明を目的としたバラエティー番組に参加することになったFBI捜査官のタク=ナカムラと黒い天使ことサクラと飛鳥。呪われた島と言われる島での撮影初日にいきなり死者が出、さらに殺人が発生……島を離れようとした一同だったがフェリーは爆破されさらに一人殺害された。その時、<サタン>と名乗る男が現われ、リアルに生死を賭けた<サバイバル・デスゲーム>が始まったことを宣言する。こうして恐るべき陰謀を孕んだ恐怖と戦慄の3日間が始まる……本格サバイバルミステリー・ノベルとスパイ・ノベルの融合、それが『黒い天使 死神島』……! 不思議な能力を持つ<自称・黒い天使>のサクラと、元神様・現ニートのJOLJUの二人が織り成すさまざまなストーリー、それが「黒い天使」シリーズ。本作はその初の大長編です。シリーズのファンも、初めての人も楽しめる作品になっています。 「なろう」で完結まで公開していますが、こちらは加筆改訂してあります。
読了目安時間:10時間9分
※ただいま1話改稿中。4/12頃にはリニューアルできるのでちょっと待ってね。 19年前、世界大戦の最中に突如地球を襲った電磁波災害は、人類に電気の使用を封じ、科学技術の発展を大いに遅らせた。いつしかそれは〈天の火〉と呼ばれるようになり、科学者や宗教家が様々な解釈を試み続けているけれども、未だ原因も対策も解き明かされないままだった。 茨野商会の副主任エアロンは、行方不明になったエルブール町長の捜索と町に現れた不審な集団を調査するよう依頼を受ける。調べを進めるうち、彼らが見たこともない装置を用い、翌朝何かを実行しようとしていることを突き止めた。 そして、事件を追うエアロンの前に謎の少女が立ちはだかる。 「あたしの名前はメルジューヌ。あたしはあなたに、殺されに来たの」 彼女はこれから彼らが巻き込まれる悲劇の幕開けを告げる。 白の神官を巡るヴァチカン教会の闇。その背後に潜む研究所の存在とは。 小さな町から始まった事件はやがて世界を巻き込む陰謀へと繋がっていく。 ★ヨーロッパを中心に繰り広げる【アクションもりもり陰謀マシマシ時々SFなサスペンス群像劇】です。 【 コメント 】 遥か昔に書いていた短編シリーズを長編化リメイクしました。 がっつり長編全10話+番外1話。完結までは既に書き上げているので、ちまちま更新していくつもりです。 新参者ですがよろしくお願いします! ちなみに表紙絵は更新中のエピソードに応じたイメージイラストにしてます('ω') 現在は4話イメージ。 ※実在の人名、国家、団体、宗教とは一切関係はありません。また、なにものをも貶める意図はありません。 ※pixivでも公開中です。 ☆更新通知Twitter→ @ravioli_create
読了目安時間:6時間17分
「推理できる推理小説」 「スピーディにサクサク読める」 どこまで読めば真相を推理できるか明確に線引きがしてあり 読み過ぎて推理する前に結末を知ってしまう なんてことがないようにしています もともと短編集であることに加え セリフによる説明を多用することで 無駄なく簡潔な文章で 短く 読みやすくをテーマにしています
読了目安時間:2時間41分
〈それは誰かの言葉ではなく、私の口から思わず出た言葉だった。窓越しに激しさを増す雨の強さに、ふと外へと目を向けてしまっていた私の言葉に反応するように、「傘、忘れた……」とぽつりと呟いたのは、あなた、だった。〉 同窓の集まりで初恋の相手と再会した女性の物語です。「あぁ、ちょっと恋愛小説は……」と敬遠してしまったひとにこそ読んで欲しい作品だったりします。 ※連載形式にしましたが、この作品は別サイトにて完結済みの作品です。
読了目安時間:1時間17分
「さぁ、ゲームを始めようか?」 深い深い森の奥、笛吹男は少女二人を誘拐し、殺し合いを強要した。両者の間に置かれた小さなナイフが鈍く光りを放っている。 後に生贄ゲーム事件と呼ばれた監禁殺害事件、その四件目に被験者の一人として選ばれた少年が居た……。 憎しみは悲劇を呼び、慟哭は連鎖し世界を灼き尽くすのか。 これは一つの事件を根底に描かれる被害者達の足掻きと贖罪の物語である。 血は流れ、想いは運命を斬り拓く。 第二部完 につき、暫く更新は止まります! (本作は幼馴染みと隠しナイフ:原罪の圧縮版という名のリメイク版です。)
読了目安時間:9時間44分
二〇二五年九月七日。日本の研究者・橘紀之氏により、死後の世界――天国が科学的に証明された。 天国と繋がる事のできる装置――天国交信装置が発表されたのだ。その装置は世界中に広がりを見せた。 天国交信装置は天国と繋がった時点で、言葉に出来ないほどの開放感と快感を得られ、天国にいる者達との会話も可能である。亡くなった親しい友人や家族を呼ぶ者もいれば、中には過去の偉人を呼び出したり、宗教で名立たる者を呼んで話を聞いた者もいたもののいずれも彼らはその後に、自殺している。 世界中で自殺という死の連鎖が広がりつつあった。各国の政府は早々に動き出し、天国教団と名乗る団体との衝突も見られた。 この事件は天国事件と呼ばれ、その日から世界での最も多い死因は自殺となった。 そんな中、日本では特務という天国関連について担当する組織が実に早い段階で結成された。 事件から四年後、特務に所属する多比良圭介は部下と共にとある集団自殺事件の現場へと出向いた。 その現場で『heaven』という文字を発見し、天国交信装置にも同じ文字が書かれていた事から、彼は平輪市で何かが起きる気配を感じる。 すると現場の近くでは不審人物が保護されたとの報告がされる。その人物は、天国事件以降、否定される存在となった霊能力者であった。彼女曰く、集団自殺事件がこの近くで起こり、その幽霊が見えるという―― ※アルファポリスでも投稿しております。
読了目安時間:3時間46分
感情の無い園山美玲は、産まれて初めて興味の持てるものを見つけた。それは人を殺す事。絶対無二の美しさを持つ彼女は学習する為、様々な生物を殺し始める。そして… 皇伊織は神になりたかった。頭脳明晰な彼は神になりうる手段を模索していた。そして催眠術と出会った。不可能と言われる催眠術を使っての殺害を繰り返し続ける伊織は、美玲と出会う。 美玲と伊織が出会った瞬間、何かが起こった。 寝た切りの絶対的存在の父親に殺人を強要される少年 記憶を無くした美少女 愛する者を殺され心が壊れた少年 幾人もの普通とは異なる人種達のストーリーが、やがて1つになる 過去に書いた殺しの美学の改訂版です。内容が少し変わります。
読了目安時間:6時間29分
大学生の私は、高校の同級生だった摩耶が、風俗店ばかりの雑居ビルへ入って行くのを目撃する。容姿端麗でクラスの人気者だった彼女が、このようなところで働いている理由が気になった私は、彼女のあとをつけてしまうのだった……。 風俗店しかないビルの中にポツリと佇むスナック。どうも摩耶はそこに入って行ったらしい。しかし、スナックへ入店すると、そこには首だけなのに言葉を話すピエロがいた。「君はアリスで、御伽の国からやって来たんだ」と見に覚えのないことを言われ、「御伽の国へは帰るべきではない」と説得される。それでも「君はアリスだ、間違いない」と言い張る首だけのピエロ。 彼の話すおかしな御伽の国での出来事が私の記憶を呼び起こしていく。 全29話。 ※火木土の19時ごろ更新。
読了目安時間:2時間30分
これは「灰色のページ」が出来上がる数年前のこと。 18歳の千葉司には長年連れ添う幼い頃からの友人がいた。彼は少し変わっていて、見えないものが見え、聞こえるはずのない声が聞こえ、わかるはずのないことを知っていた。 他の誰とも違う不思議な存在であったが、彼がそれを悩んで心を病んでしまうようなことも、弱音を吐くことすらもなかった。 しかし、18歳になったこの年。 友人は初めて自身の変わった部分を千葉に漏らした。 「父親に纏わりつくものが、確かな悪意を持っている」 見えてしまう彼の目には、真っ黒な人型をした靄が父に寄り添い、常に父の顔を覗きこんでいる姿が見えていた。その個体は他の〝見えてしまう〟ものとは明らかに違う、明らかに、意思と理由を持っているのさえもわかった。 それは父に纏わり付いている。だが、それが向ける悪意は父ではなく、友人に向かって放たれているのだと。 友人が初めて漏らした言葉を無下にするわけにはならない。千葉はすぐに「専門家」である、同じく古くからの友人に助けを求めた。 (シリーズの「禍福をくうモノ」をお読み頂けておりますと繋がる部分が御座います) ※「依頼人」に起こる様々な不思議な出来事、グレーゾーンの現象を解決していく怪奇系ミステリー。
読了目安時間:1時間17分
この物語はフィクションです 殺人等の描写がありますが、それらを助長・肯定・推奨する意はございません <あらすじ> 世間で〝新生活〟という言葉がおどる春。 神曲町にある喫茶店『まごころ』で働く青年・心埜好輝は ここ最近、喫茶店の常連客となった着物美人・天城七星の来店を 心待ちにする日々を送っていた 一方、巷では『着物襲撃事件』という物騒な事件が起きていて―― これは〝欠片犯罪〟が起こる神曲町で 探偵と洋服屋が織りなす〝紐解く〟物語 <登場人物> ※登場人物の読み方は本編をご参照ください 黒藤 灰……「カイ」。『灰原探偵事務所』の所長かつ探偵。 荒城 遥……愛称「ハル」。背が高く黒縁眼鏡をかけた女性。 心埜好輝……喫茶店『まごころ』で働く青年。 天城七星……着物美人。最近『まごころ』に通っている。 荒城彼方……遥の(双子の)兄。金髪チャラ助。 黒藤煤武……カイの年の離れた弟。 ミラ……銀髪紅眼。謎のゴスロリ少女。 Cinderella(シンデレラ)……ミラの持つ情報演算機(本型)。“〈紐〉を解くこと”が至上命題。 有能秀樹……神曲署・特別犯罪捜査課の刑事。 秀 猿良……一世を風靡した絵師。 ※『第25回 電撃大賞(電撃小説大賞)』に応募した作品(短編)
読了目安時間:14分
「僕は冗談で生きている。」 主人公である「僕」は、この世の全てが冗談だとしか感じられない「冗談シンドローム」にかかっている奇怪人間。 そんな僕はある日、身に覚えのない殺人の罪で逮捕されてしまった。 ブタ箱にシュートされてしまった僕の元へ面会に来たのは、それぞれ異なるシンドロームに罹患した三人の「異常者」たち。 究極のお人好し、究極のおとぼけ、究極の嘘吐き……一癖も二癖もある彼ら彼女らから聞き出すこと──それは事件当時のことと、僕らを繋げる呪われた因縁だった。 小粋な冗談交じりに軽薄に冗談めかして、この冗談じみた事件の真相を掴み取れ! ※続編注意報! 第一部「冤罪さんの獄中推理」に続く形として、第二部「修学旅行オブザデッド」を現在執筆中です! かなり時間がかかるかとは思いますが、機会があればよろしくお願い致します〜〜
読了目安時間:55分
1947年、戦災孤児で溢れる上野では浮浪児の失踪が相次いでいた。 「失踪の前後、赤い外套の男が必ず現れる」という噂が浮浪児たちの間で囁かれていた。 一方、東京では及川が上司から見合い話を持ち掛けられ、それを相談しに佐原親子を訪ねていた。 佐原万智の友人で佐原薫の想い人、横浜の占い師・楊紅瑛と出会うが、彼女は数日後、惨たらしい死体となって発見される。 死の直前に聞かされた彼女の言葉は、殺されることが分かっていたかのような遺言めいたものだった…。 浮浪児の失踪、猟奇殺人事件、見合い相手から聞かされる山村の怪談話、そして“赤い女神”を信仰する山間に作られた不審な村…。 同時進行する謎は、やがて一つの真実に行き着く。 【2020年3月17日、一部手直しをしました】
読了目安時間:3時間35分