レビュアー

本当にあった、歴史の中の小さな物語

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最後まで読ませていただきました。 こんなことが本当にあったんだ――、というのがこの作品に対しての最初の感想です。 戦時中の、その時代を生きる人の、生の声というものを、この作品を通して聞けた気がしました。貴重な過去を私に読ませていただいた作者様にはとても感謝しております。 この作品はノン・フィクションの日記をフィクションをまじえながら小説に置き換えた作品です。 花をつけない葉桜の秘密が、ある日記の中に書かれていました。 日記をしたためたのは「実和」という女性。 この女性は幼い頃から書かさず日記をしたためていたそうです。かなり賢い女性だったようで、その日記の中には日本史の教科書にも載るような歴史的な場面も記されていました。 実和は光次郎という男性に恋をしていましたが、光次郎は戦争に行くことに。 見送りをしようという矢先に、空襲。 様々な出来事が、作者様の手によってありありと描かれています。 実和の恋だけでなく、妹和子の淡い恋心など、周辺の様子も書かれています。 物語が進んでいく途中、作者様は、日記を引用しているのですが、それがまた現実味を出しているのです。 本当に当時を生きていた人の物語なのだと思うと、胸が熱くなりました。 作者様がこの実和と出会い、そして実和と繋がるものと関わりを持っていく、その様子に、私は感動を覚えました。 歴史の中に埋もれた小さなワンシーンを読ませていただきました。 この感動を、ぜひみなさんにも体験していただきたいです。

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投稿日:2020年10月27日 23:08

最終更新日:2020年10月27日 23:08