ネタバレ

アジアファンタジー+巨大ロボ+過去を背負った流浪の戦士

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90年代の一時期、ファンタジージャンルの中に中華・インド等をモチーフにした東洋系が増えた時期がある。 作者氏がそれを知っているかどうかはわからないが、めっきり減った感のある東洋風ファンタジーでロボ物をやっているのがこの作品。 よって人名は南国風、ロボットの名前含めて固有名詞は漢字。 とはいえ決して難解ではなく、「量産ファンタジーで言う所のアレだろう」と容易に想像がつくので、読むのに障害となる物ではない。 スタートの町から始まりラスボスを倒しに行くストーリーではなく、主人公の長い旅路のうちから一章だけ切り取ったような構成となっている。 それが主人公にとってとても大きな事件と出会いなのは確かだが。 主人公は確かに凄腕で強いのだが、決して無敵ではない。 状況が悪ければ追い詰められるし、機体性能で上の相手には苦戦する。 その世界に主人公より強い戦士が何人もいる事も語られる。 だが、いやそれ故に、危機を技量で切り抜ける場面で技の冴えが光るのも確かだ。 そして彼は、生涯逃れる事はできないであろう大きな影を持っている。 それは物語の後半で中心となり……とまぁ、あまり能天気になりきれないタイプの主人公だ。 ライトノベルのメインストリームが、無敵主人公が圧倒的な活躍をして全部手に入れる……という物になって久しい。 それを否定する物ではないが、いくら美味くても似たような味ばかりでは飽きが来る人もおられるだろう。 ちょっと昔懐かしい、今では少なくなった味付けに目を通されるのも一興かと。

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投稿日:2022年3月4日 22:08

最終更新日:2022年3月4日 22:08