この物語はまだ冒頭しか執筆されておらず時期早々だとは思いますがレビューさせていただきます。 あらすじとプロローグ、第一話を読ませてもらった感想はレビュータイトルの「ファンタジーとは何だろう」というものでした。もちろん否定的な意味では無くこの引き込まれる世界観で感じた素直な気持ちです。 ラノベ界で描かれるファンタジーの大半はドラクエ等のRPGが源流の剣と魔法の世界を元としています。それらの源流を辿れば近代ファンタジーの転機と言われる「指輪物語」(今はロードオブザリングと言った方が通じるのかな)になるのですが。ラノベのファンタジーはその中で作品を書くことが決まりのようになっていると感じる今日この頃。 でもファンタジーって本来自由なものだと思うんです。ファンタジーの定義を調べると「超自然的、幻想的、空想的な事象を、プロットの主要な要素、あるいは主題や設定に用いるフィクション作品のジャンルである」となっています。 この作品は冒頭から世界観と光景に引き込まれます。そして「ファンタジーって自由で不思議な世界を楽しむための物なんだな」としみじみと思いました。 ゾンビというキーワードが出ていますが怖くも無いし気持ち悪くもありません。不思議で優しく、不穏な空気があっても覗かずにはいられない……早く続きが読みたくなる世界です。 優しい童話のような物語が好きな人やラノベファンタジーに物足りなさを感じる方に特に薦めたい作品です。