ここまで長い長編ホラーは読んだ記憶がありませんが、飽きることなく読み続けられるのは、作者さまの力量ゆえだと思います。 日常の風景のなかに忍び寄る、過去からの仄暗い影。それを包み込むものが何者なのかを、作中では徐々に明かされていきます。 そういった日常の中からの怪異が、丁寧な筆致で描かれてあり、読み応えのある作品でした。 現在110話以上まで読み進めていきましたが、これからも、どういった結末へと向かっていくのか?、わくわくとした期待に胸が高鳴ります。 なかには、濡れ場に該当するような、人間本来の『欲望』についても、真っ向から描かれてあり、そこも見応えがありました。 これから楽しいホラー作品を読まれたい方々には、オススメしたい一作であります。 描写もそこまでドギツなく、かといって濡れ場もさらりと描かれてあり、広い層に読んで頂きたい、作品でもありました。