ネタバレ

読み解いていく楽しさを味わえるストーリー展開

♡

100

〇

30

レビュー4本目はシキバヤシコさんの異世界追想譚 - 万華鏡 -です。 まずタイトルが素敵です。このタイトルの意味に気付いた時は、そのセンスに感動しました。 この物語は、魔王を倒すために異世界より召喚された勇者が魔王を倒し統治した国で巻き起こる偶像劇。 召喚……つまり、転生と言っても所謂なろうテンプレ系ではありません。 勇者の召喚を匂わす会話が一番最初にありますが、それがメインの話ではなく、既に勇者によって救われた世界の物語です。 ただ、忘れた頃に「この世界はそういえば転生のある世界だった!」という展開が待ち受けているので、そのストーリー構成力の高さに思わず脱帽……! まず、作り込まれた世界の設定がとても魅力的です。 舞台となる国には、第一騎士団〜第七騎士団+二つの団があります。 それぞれにきちんと役割があり、捨て設定になっているものなく、きちんと物語に関わってきます。 書き始める前のプロットが、きちんと練られているのだろうなぁと思います。 そして、それぞれが自分の立場と考えを持ったキャラクター同士で起こる、様々な出来事。 各々しっかり地に足ついているので、読み解いていくほどにその面白さを噛み締めることが出来ます。 この人物とは一体どういう人なのか……この二人の関係は……など、話が進むごとに読み解いていける異世界のお話。10年前に書かれたという事ですが、特に古さは感じない……というより、もはや一周まわって新しさすら感じます。 シキバヤシコさんが描かれた素敵な挿絵も見られますので、是非この物語を読み解いてみてください。

5

投稿日:2020年9月24日 20:48

最終更新日:2020年9月24日 20:48