レビュアー

時代を越えた壮大で緻密なミステリー

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 この物語は縄文時代の遺跡から発見された三体の受傷遺体から始まります。そのうち一人の手が中指を立てたいわゆるファクユーの形をしていた事からメディアやSNSで「縄文ファッカー」として話題となり大喜利などの題材やネタとして世間に広く知れ渡る事になるのでした。  ストーリーは基本的に一話毎に「縄文ファッカー」である縄文人「だがと」による一人称視点の縄文時代パート、考古学者水元はるみと元事件記者の緒方による現代パートで構成されており一万年という時の流れを超えた壮大な物になっています。  縄文パートでは文化世代の移り変わりによる価値観の変化による凶行、現代パートでは水元と尾形によって受傷遺体の殺害方法と「縄文ファッカー」の中指が示す真実が解き明かされる過程が描かれております。  緒方が解き明かす真実と「だがと」が語る当事者目線の事実がシンクロした時、人間の業と時の流れの虚しさを感じさせる物語でした。  ミステリーゆえにネタバレはしたくありませんのでこの辺にしておきますがぜひ多くの人に読んでいただきたい作品です。

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投稿日:2021年6月28日 06:40

最終更新日:2021年6月28日 06:40