色々あり、久しぶりの長編ラブコメになります。切なさ有りですが、基本コメディー色を濃く、そしてキュンキュン度を強めにした幼馴染ラブコメです。 ※エブリスタ様、カクヨム様、アルファポリス様にも同作を公開中です。 全力で、思いっ切りエンタメしてみせます! あと、Twitterやってます。 良かったらお気軽にフォローしてやってください。 @toiro_now 【あらすじ】 高校生になって一週間が経った、多田野信長(ただののぶなが)。 彼はクラスの中で今日も一人ぼっちだった。理由は明白、口下手で人見知り、その上目つきが悪すぎる極悪人面。そのせいで、クラスメイトからは『怖いやつ』と勘違いされて距離を置かれていた。本当は心優しい気弱な少年だが、今日も友達ゼロ期間を更新せざるを得なかった。とてもナイーブで、とにかく傷つきやすい性格の彼は、そんな状況に今日も落ち込んでいた。 そんな彼でも。 ボッチはボッチなりに、入学一週間もすればクラスの状況は把握できた。誰がクラスの人気者なのかも分かってきた。 中でも突出して目立っていたのが、恩田綺咲(おんだきさき)という女の子。彼女はとにかく美少女だった。しかも顔がいいだけではなく、頭も良く、運動もでき、性格まで良いときた。多田野は、そんな人気者の彼女のことを羨ましく思っていた。 そんな中、教室に来訪者。隣のクラスの田村姫(たむらひめ)だった。彼にとって、この学園生活の中で、唯一喋ることができる相手。心のオアシス。だが多田野信長は、田村姫を友達にはあえてカウントしない。何故なら彼女は、多田野の幼馴染だったから。友達を超えた、大切な親友だから。宝物だから。 それから色々ありはしたが、多田野には結局その日も友達は出来なかった。彼は複雑に悩み、もやもやと考え事をしていたら、あっという間に下校時間がやってきた。 彼は昇降口まで降りて下駄箱を開けた。 しかしそこに、いつもとは違う、見慣れないものが。 それは、薄い水色の封筒に入った一通の手紙だった──。