殺されない死刑囚の憂鬱と、殺したい看守の焦燥 それまでオレは、神さまの存在すら信じてなかった。 悪魔と出会って契約を交わしたときに、初めて、天国の存在も信じるようになった。 悪魔の手に堕ちた瞬間に神さまへの信心が芽生えたってわけ。 それこそ皮肉なパラドックスだけど。 どっちにしろ、 オレの家族に残忍な末路を与えた無慈悲な神さまなんかより、 オレの汚れた魂ごときで復讐を誓ってくれる悪魔の方が、よほど慈悲深くて寛大だ。 父親と兄弟を惨殺された青年が、美貌の悪魔の導きで、「死刑にされない死刑囚」への復讐に挑むが…… 耽美で退廃的なダークファンタジー 表紙「写真AC」https://www.photo-ac.com/ ※規約に則り利用させて頂いています ※転載等は禁止です
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