僕の名前は、花咲輝也。 北海道札幌市にある有名進学校に最近入学した一年生。 そんな、あまりにも普通な僕のことを皆はいつもこう言うのだ。 「天才」と。 だが僕は天才でもない。 今まで努力だってしてきたし、勿論友達は参考書。大切な妹と二人の親友がいればそれだけでいい。聞き方によれば、あまり面白味のない15年の人生を歩んできた。 だからこそ、僕は天才ではない。 僕は中三の冬に親友、圧倒的陽キャの田中公平とショートカットの茶髪が似合う可愛らしい女の子の上坂林檎とある約束をしていた。 「三人で、同じ高校へ行こう!」 そう宣言したのも、今では過去の話。 神様は残酷だった。 その受験で、合格したのは僕と……公平だけだった。 僕は彼女が好きだった。 林檎が大好きだった。 ひたむきに努力する姿もちょこっとだけ抜けているところも、優しく純粋な性格も全部が素敵で美しい女の子で、だからこそ好きだった。 でも、そんな彼女ももういない。 そんな寂しさと悲しさに打ちひしがれる最中、僕は。 輝く漆黒色の髪を靡かせ、真紅の瞳に、小さな顔が美しく、大きな胸が目立つお嬢様属性全開、コスモスのように綺麗で可憐な少女。 「西村秋桜(にしむらこずみ)」と出会ってしまう。 「ねえ、どうしたの?」 彼女との出会いを境に変わっていく思春期の僕と、その周りの関係を描いた学園青春ラブコメディ! 笑いあり、涙あり、そしてエッチなシーンもあり! ロボロボノベル4月号から連載! 4月20日宿泊研修編完結! 思春期って不思議。 だから、今日から僕は大人になる。
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