前作『処の境界』の続篇。 呪いの神社から始まった国主継承権復活。人形《ひとかた》に穢れを移し、呪いを掛けた者へと呪詛返しを行ったが、陰陽師、紫条 流の体には痣が残ったままだった。 それでも無事に高宮は国主の位を継いだが、父、流の痣が消えない事を危惧した蓮は、その経緯を羽矢と追い始める。 高宮の父親が継承権を失っていた事、神仏分離、廃仏毀釈、その流れの中で見えてきた氏族の存在。 そんな中、国主となった高宮から蓮に声が掛かった。 『前聖王の墓が掘り起こされました』 更に過去へと遡り、因縁めいた見えない存在を探る……。 そして、その存在が見えた時、互いの力の大きさを実感する事となる。 『同等だというのか……?』 それぞれが持つ、呪力、法力。 その全てを、たった一人が持っていた……。
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