父を亡くしてから継母と姉たちにいびられていたアンジュは淡々と家事をこなす少女だった。しかし心に怒りを宿し、ある日ついに事件は起こる。継母から灰をかぶせられたその瞬間に粉塵爆発が発生し、屋敷は壊滅状態に陥った。だが、その日は舞踏会の日だったため、姉たちは逃げるように王子がいる城へと向かい、事なきを得た。一人になったアンジュだったが魔法使いが訪れ、華麗な衣装を授けてくれる。そして舞踏会に向かうと、戦闘大好きの王子のカルロが暇を持て余していた。大勢の女たちがアピールするもののカルロは興味を示さない。彼の興味は戦いにのみあり、平凡な日常に飽き飽きしていた。彼の結婚に出す条件は一つ。自分より強い女であること。大半のお嬢さまたちはそんなことすらつゆ知らず、アピールを始める。だが宮殿には暗殺者がいて王子の命を狙っていた。アンジュは厨房を爆発させると、周囲は大騒ぎになる。その中で王子が刺客に命を狙われていることを発見し、粉塵爆発で相手を追い払い、逃げることに成功した。アンジュは街中に潜伏していた一方で、王子は彼女を従者たちに探させていた。 落としていったガラスの靴がぴたりとはまり、アンジュがあの時の女性だとわかる。その後王子はアンジュの功績に喜び、妻として迎えることを約束する。それは長い戦いの始まりだった。戦争をしている敵国との戦いを平定して、結婚する約束をする二人。脳筋王子と不器用な少女が送るシンデレラストーリー。
読了目安時間:1時間56分
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