榎本要(えのもとかなめ)は、アパートから学校に通うごく普通の学生。 いつも通りの下校途中、雨の中いじめられている女の子を助けたが、特に会話をすることもなく立ち去った。 「あっ、あの!」 ある日の放課後、帰宅途中のをしている要のもとに来たのは、なんと学校一の美少女、神原陽葵(みはらひまり)だった。 「……何の用だ」 「傘を返しに来ました!」 いじめを助けたところから始まった、二人の関係。 「このアパートに住んでいるんですか?」 「そうだが」 「何階ですか?」 「五階だが」 「同じ階ではないですか!」 様々な偶然が重なり、一緒に勉強をしたり、ご飯を食べたり、遊びに行ったり…… 素っ気ない要といじめを助けられたことで要に懐いてしまい、他の人には見せない一面を見せてくる陽葵。 懐かれた要と懐いた陽葵、二人が織り成す、じれったい恋の物語。