BLコミック原作小説コンテスト:テーマ③お題フリー 大学を卒業し、この春から新社会人として新生活を始める伊藤。引越し業者に荷物を運んでもらう中、絶対に触らせないダンボールがあった。 引越し業者を見送り、荷ほどきをしようとそのダンボールを開けると中にはびっしりとBL漫画が詰まっていた。 サブカル、王道、ギャグ、シリアス、プラトニック、ガチエロ、人外、触手、二次創作、商業…エトセトラ。BLは伊藤にとって大好きな趣味で、少しだけ憧れでもあった。 自分のこの漫画の中のキャラクターのように純粋な思いで愛し愛されたい。 そんなことを思いながら伊藤はいつしか眠ってしまった。夜になって目を覚まし、近くのスーパーへご飯を買いに行こうとすると隣の部屋から見覚えのある男が偶然出てきたところだった。 「金田くん?」 「伊藤?」 伊藤の引っ越した先の隣室には高校時代の同級生であり、イケメンともっぱらの評判だった金田が住んでいた。 引っ越し先の隣室で同級生と久しぶりの再会を果たす。 これってなんだかちょっぴりBLっぽい……? それからも伊藤はなれない社会生活を過ごす中、痴漢や嫌味な上司からの説教など様々なトラブルが降り注ぐ。 しかしそこにいつも偶然、金田が現れ颯爽と救ってくれる。 自分を助けてくれるかっこいい金田くん。金田くんを知るたびに、まるで自分たちがあこがれのBL漫画のキャラクターのように思えてくる。 でもこれ、なんだか偶然すぎないか……?
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