〈呪紋〉とは、魔導師が命を賭して作り出す、力と法則の具現。 それは世界そのものに干渉し、法則を刻みつけ、新たな概念を創造する。 例えば〈破壊〉を。あるいは〈火炎〉を。その他あらゆる未知の神秘を。 〈大漂白〉によって、日の光さえ喪われた、白銀の世界。 そこには未だ多くの〈呪紋〉が眠っている。 *** クラウム・ロードワートは、失踪した父親の手掛かりを求め、白銀の世界を旅している。 魔導師だった父親は、〈大漂白〉の調査として様々な〈呪紋〉を研究していた。クラウムはその足跡を追い、〈呪紋探求者〉として〈呪紋〉を探す冒険と挑戦に明け暮れていた。 そんなある日、終わった世界の最果てで謎めいた少女に出会う。 「私が欲しいのは、君だよ」 そう言って笑う少女の名は、セカイ・グラスヴェルン。自称〈大魔導師〉。 『世界の中心』を目指すという少女の目的は、クラウムの父親が言い遺した言葉そのものだった。 消えた父親を追うため、世界の謎を解き明かすため、あるいは自身も与り知らぬ憧憬のために、白銀の世界を駆ける数奇な旅路。 その終点で、ふたりを待ち受けるものとは。 一章完結、二章執筆中 ※不定期更新です。現在別作品執筆のため更新停止中です。 ※挿絵としてAI出力イラストを使用する場合があります。
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