ラビット☆ラビランド。 そこは、ファンシー系のテーマパークで、広大な土地と多種多様なアトラクションが稼働し、日々、沢山の来場者で賑わっていました。 しかし、それはもう……過去のお話。今では管理が立ち行かなくなった封鎖区画だらけで、稼働しているアトラクションも少なく、来園するお客様は近所のご家族か、ネタで来た若者くらい。廃園は秒読み状態です。 そんなテーマパークに、一人の救世主が彗星のごとく爆誕します。桃色の長髪をなびかせた、とても可愛らしい容姿をした女の子『みずきちゃん』です。 彼女は園内でお客様に笑顔を振りまいて出迎えてくれたり、ステージに立っては歌い、どんよりとした園内を盛り上げてくれます。その甲斐あって、廃れたテーマパークに少しずつ、少しずつお客様が戻り、活気も戻りはじめます。 健気で、努力家で、笑顔の眩しいみずきちゃん。彼女には……ラビット☆ラビランドの関係者以外、誰にも言えない、とんでもない秘密があったのです。 彼女は……いえ、彼は。 男の娘だったのです。 ※こちらの小説は小説家になろう様でも掲載しています。