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鈴女亜生
現代/その他ファンタジー
長編
1038話
2,167,390字
2023年6月4日更新
頼堂幸善が拾った黒い犬は言葉を喋った。 それは〝妖怪〟と呼ばれる、動物の姿を模して、その中に紛れ込む存在だった。 しかし、妖怪と話せる存在は他におらず、頼堂幸善はその調査も兼ねて、〝仙人〟による組織〝奇隠〟に出入りすることになった。 その中で、仙人としての素質を見せた幸善は、その力で人間と妖怪の仲を取り持つために、奇隠に所属し、仙人としての活動を始めることになった。 様々な妖怪と出逢い、その対処をしていく中で、幸善は妖怪と人間の関係を更に良くしたいと強く思うようになっていく。 そこで幸善の前に現れたのが、〝人型〟と呼ばれる人間の姿をした妖怪だった。 人型は〝この世界から人間を滅ぼす〟ために動いており、あらゆる妖怪と会話できる幸善がその障害になると判断し、捕まえるために姿を現したのだった。 圧倒的な力を持った人型に幸善は苦戦を強いられるのだが、その戦闘の中で幸善は偶然にも、〝仙術〟と呼ばれる、現在は数人の仙人にしか使えない力に目覚め、無事に人型を退けることに成功した。 そこから、本格的に人型が動き始めるのだが、妖怪と人間の関係を更に良くしたいと思った幸善はその存在に苦悩することが多かった。 奇隠が何とか人型の対処をする一方で、自分の気持ちとは裏腹の結果ばかりが出てくる。 幸善がその悩みに苛まれる中、新たに奇隠を襲撃する存在が現れた。 それが〝11番目の男〟と呼ばれる、かつて奇隠に所属していた仙人だった。 奇隠は11番目の男による急襲を受け、何とか対応しようとするのだが、そこで11番目の男は〝仙術〟を用いて圧倒してきた。 最終的に何とか退けることに成功するものの、11番目の男の目的は不明であり、その力は無視できないものだった。 人間を滅ぼすために動く人型。目的不明の11番目の男。 二つの大きな敵を相手に奇隠は――幸善は戦い続けるのだった。 ※「カクヨム」に投稿している同名作品と同じ内容です。
読了目安時間:72時間15分
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