「戦わないとは言ってない!」彼の武器はオーデナリージャンプ(普通のジャンプ)ただ1つ。 不良も黙らせる九州男児の父とその父を黙らせる少々天然の母そして自分の世界に口出しさせない弟と暮らす今川 誠(いまがわ せい)。 彼は体が小さく細身で頼まれたらイヤと言えない、好きな女の子ともまともに喋れない真面目でシャイな性格。 父に言われるまま始めたサッカーは嫌いでたまらなかった。 中学になったある日1人の友人からの「頼むよ、頼むよ。」攻撃に自分の決めた課題がクリア出来たら入ると条件をつけて初めてバレーボールと出会う。 そこにはパワハラ監督が待ち受けてあらゆる傷つく瞬間を体験する。 彼の初試合の光景は残酷なものだった。 誠はいきなり父のチャレンジで好きな子に告白も出来ずに家族とニュージーランドへ移住する。 慣れない環境で助けてくれたのは嫌いなサッカーだった。 サッカーを始め個性的な仲間と共に独特感を持つライバルに小さな体をフル活用して立ち向かう。 ある日一通の手紙が届き、その中の一行でまた誠はバレーボールを始める事を決意する。まだニュージーランドでバレーボールはマイナースポーツで。バレーボールをする人達を探すことから始めないといけない誠。 しかし彼は戦うことを諦めない。 たった1つのオーデナリージャンプを武器に異国で自分の道を切り開き成長していく少年の物語。 今日も彼は「戦わないとは言っていない!」と立ち上がる。
読了目安時間:3時間32分
この作品を読む