白雪姫の冷酷な女王を愛するあまり、彼女のコスプレをして動画をあげ続けたらいつの間にか、○ーチューバーになっていた毒島林檎《ぶすじまりんご》(20) ある日、自宅での収録後に疲れた身体で入浴中、原因不明の死に見舞われる。 身体から魂が抜け出た林檎が呆然自失してる所へ、お風呂場の鏡に「闇の鏡」が現れた。 鏡が言うには白雪姫を殺すはずだった女王が、何故か変身薬と毒薬を間違えて飲んでしまい生死の縁を彷徨っていると。このままでは白雪姫の物語が正しい結末に至らず、物語が破綻してしまうらしい。 女王の代役は貴女しか務まらない! と説得され鏡と共に現世を後にする林檎。 林檎は女王様を救うのか? それとも物語通り亡き者にするのか? これは女王様に成り代わることに歓喜の涙に咽び泣く○ーチューバーが、毒リンゴを武器にしぶとく生き残りを計る極めて現実的な童話である。 ※この物語はフィクションです。実在する人物、人名、WEBサイト、童話、映画とは一切関係ありません。 ※表紙絵は草食動物様に作成いただきました