庭に見知らぬ男のビキニパンツが落ちている。 何処かへ飛ぶ様子がないのを拾いあぐねて半日。我が家のと思われても困る、と遂に回収を決意した。名乗り出られても困るし処分だ、とゴム手袋で触った刹那。カッ!とパンツが虹色に輝き光が迸った。足が地に着いた感覚に目を開けると、そこはパンツの国だった──。 パンツの国に転移したマイは、手にしたパンツと共に領主のオズワルドと出会う。オズワルドはマイの出自を疑いながらも彼女に惹かれ、プロポーズする。 しかし、マイは未亡人であること常識の異なる世界で生きていく困惑や戸惑いからそれをはっきりと断る。そしてマイは、パンツを拾った功績より、オズワルドから職を斡旋してもらい、邸を出て市井で暮らし始める。 しばらくして、パンツの国で生きていくことに慣れたマイの前に、再びオズワルドが現れ、彼女に助力を乞う。このパンツの国の祭りを盛り上げたい、というオズワルドの願いを受け止めて、マイは祭りで日本のスポーツを企画する。そんな中、領内の視察にオズワルドが同行すると言い出し、二人の仲は近づく。 オズワルドへの好意を自覚したマイの告白に、彼は彼女を避け、決裂したかに見えた。しかし神聖な森の集落で一泊することになり、暗闇の中で二人はお互いの気持ちを確認し合う。 そうして祭りの準備は着々と進んでいくが……。 マイは日本に帰るのか。常識の異なる国で、生きていくことは容易なのか。 ──再び赤ビキニが輝くとき、異世界への扉が開く。 様々なパンツが出てきますが、至って真面目な純愛ストーリーでございます。 ※注意喚起 男性が下半身パンツ姿の描写があります!(上半身は衣服着用)そのためセルフレイティングをR15・性的表現あり、としております。 設定過多ですが、文体固めです。改行少なめ。ルビが多いのはご容赦下さい。 Twitterトポ@カクヨム @FakeTopology様の企画、140字小説で生まれ出で、敬愛する友人たちのリクエストで始まった連載版です。
読了目安時間:2時間32分
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