すべてのパーティには逃れることができない運命として解散というものが存在する。かつてギルドランキング1位の座に君臨していたパーティのリーダーであったユーリスも、そこに向かう流れに逆らうことができなかった。 30歳。生きる目的を失った彼は深き森の一軒屋で隠居生活をはじめた。形に残る業績を何一つ求めない。引退後の彼は実質的には終わっていった。 ところが街へと食料の買いに出たときに、彼は〝とある姿〟に惹きつけられた。それは幼女だ。ユーリスは幼女から目を離すことが出来ない自分に気が付いた。ユリスはいわば隠者からロリコンへと転身したのだった。 そのような生活の折に、ユーリスは両親の手によって自宅近くの森に捨てられていた幼女コッタを偶然発見した。すでにロリコンへと堕ちていたユーリスは当然コッタを救出しようとする。 けれどもユーリスは幼女の様子がおかしいことに気が付いた。幼女は幼くして死の道を歩もうとする者だったのだ。ユーリスは幼女に生きろと辛抱強く語りかけた。幼女はユーリスの言葉を聞き入れて、再び生きることを決意する。 だが命を救うことと、生活を支えることは、まったくの別種の救援だ。子育ての経験がない自分では幼女の育成が困難であると早急に見抜いたユーリスは、長らく隠居生活をすごした森を離れて、コッタと共に都会で生活することを決意する。都会なら協力者を募ることができると考えたからだ。 ユーリスが最初に向かったのは宿屋だ。ユリスはそこの女性メイドに、今後コッタが必要となる生活の知識を授けてもらおうと考えた。 だがこの宿で再び問題が生じた。コッタが夜中にオネショをしたのだ。単なる笑い話で終わればよいのだが、コッタの悲愴は深かった。なぜなら自分を救ってくれた大切な人が、自分の失態を知っているということが許せなかったからだ。 再び失意の中にあるコッタを救うために、ユーリスは二度とおねしょの形跡を残さない、特別な幼女用パンツを用意する。ところがそのパンツはまた異なる方向からコッタの心を傷つけることになった。 傷つけたのは無論ユーリスだ。こじれてしまった幼女と仲を取り戻すために、ユーリスはおねしょが発生した記憶を封印することを決意する。ユーリスは、その禁忌とよべる技をもって、幼女の心を癒そうと試みる。
読了目安時間:11時間26分
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