五年前に妻を亡くした川村浩一郎は、 自宅マンションに一人、余生を送っていた。 だがある日、気分が悪くなったので、 布団で横になって、目を瞑っていると、 突然目の前に、黒のテンガロンハットに、 黒のコート、スーツ姿の 怪しげな二人の男が立っていた。 その男たちは古代ローマ時代の人物で、 今は天使をしていると言う。 そして、お前の命はあと二十四時間だ、 と言った。 お前は、天使が無作為に選んだ人物として、 選ばれた男だ。 こうして選ばれた暁には、 お前は死ぬ前に、 今までの人生の中で、 一日だけ戻れるようにしてやる。 時間が押し迫る中、 浩一郎の出した人生の選択。 その結論の末に待っていたもの。 それは最高のプレゼントであった。
読了目安時間:2時間14分
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