主人公の緑ヶ丘続には、かつて永遠を《約束》した幼馴染の宿連寺凪という、どんなことが起きようとも守るべき人がいた。 続は、凪のためだけに、これまでの人生を歩んできた。 《約束》は、続にとって絶対で、最優先事項。そして、それは希望であり、未来であり、人生そのものだった。 たとえ、凪が、その《約束》を忘れていようとも――。 願わくはこれから先も、永遠に。 しかし、高校生活初日。 続は、ひょんなことから、豊四季波という少女に弱みを握られ『契約』を結ぶことになる。 その『契約』とは、「一日一度キスをする」というものだった。 少女曰く、「私は、あなたとキスをしないと消えてしまうの」と。 たった一つの『契約』が、続と凪を変えていく。 そして訪れる選択の時。 続は、《約束》と『契約』のどちらを果たすのか――。 これは、契約――を結んだ彼女と僕の物語であり、 そして、約束――を交わした君と僕の物語である。 * * * 《約束》と『契約』をキーワードに、 二人のヒロインを通して「過去」や「未来」……そして、「現在」と向き合う主人公。 青春という短く儚い瞬間を、力強く生きる少年少女たちの物語。 切ない現代恋愛ファンタジーに、きっとあなたも、恋がしたくなる。 (第15回GA文庫大賞(前期)で三次選考まで進んだ作品を、大幅に加筆修正いたしました。)
読了目安時間:3時間54分
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