──その日、聖剣に選ばれた勇者は激怒した。 必ずかの幼女偏愛の魔王を倒さねばならぬと決意したのである……。 ~勇者の冒険書:第1巻冒頭より引用~ 冒険譚が好きでどこにでもいる11歳の少女──シルリア・オーキンスは、選ばれし者しか抜けないとされる聖剣を抜いたことで町娘から一転して勇者となる。 だが、不意に彼女の頭に声が響いた。 ──聖剣を引き抜いたあなたは勇者として選ばれました……その証として【勇者】の称号とスキルを授けましょう。ちなみに魔王を倒すまで聖剣は手放せないのでそのつもりで……勇者によき旅があらんことを!』 なんと、シルリアは呪われてしまった! それは聖剣が肌身離れないどころか装備も変えられないという、魔王討伐の拒否権なんて温情が欠片も存在しない呪いだった。 果たして、シルリアは無事に魔王を倒し、呪いを解くことが出来るのか!?
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