俺には、お隣さんは、元引きこもりのニートだった彼女がいる。 隣りに住んでいるだけで特に接点はなかったが、あることがきっかけで、彼女と交流をもつことになる。いつしか互いを求めあう関係になることをこの時はまだ知る由もなかった。 思えば、彼女との出会いは最悪なものだった。彼女との出会いは春が終わりを告げた頃だった。陰キャの帰宅部の高校二年生俺、藤也瀬翔は、ある日の放課後、生徒指導室に呼ばれる。生徒指導の塚本先生から、藤也のお隣の不登校のクラスメイト柚木唯依の更生を頼まれる。 そんな彼女は学校へ行くことを嫌う引きこもりのニートだった。 彼女を学校に登校させよようとむりやり外へ連れ出そうとすると防犯ブザーを取り出し激しく拒絶されてしまう。社会的危機を感じその場は最悪の結果で幕を閉じた。 再び、彼女と会う機会を得た俺は、「どうしたら学校に登校してくれる?」と尋ねると 「わたしと友達になって一緒に学校生活を送って,放課後デートして欲しい」と頼まれる。 彼女に連れられて藤也の学校生活に色が付く。それから柚木を取り巻く友人は増え、順風満帆と思われた学校生活だったが、ある日の放課後に以前、柚木を虐めていた武田が現れる。 密かに柚木が月刊誌に投稿投稿したマンガを馬鹿にして罵声を浴びせる。そんな武田に渾身の一撃を食らわす藤也。それからというもの柚木が藤也をみる目が変わっていく。 そして、ゴールデンウィークデートで藤也を意識した柚木との距離が縮まるのだった。 中間テストで赤点を取った柚木が退学の危機に立たされて、藤也が柚木の退学を防ぐ為に動いたりする。無事に救済措置が適用されて、退学は免れる柚木とこれからも一緒にいる事を決める藤也。 夏休みに入り、皆で水族館に行ったり、プールや夏祭りに行ったりと夏のイベントを過ごし夏を満喫する。柚木と良好な関係を築いてきたが、夏休みが終わりを迎えようとしていた。そんなある日突然、柚木が置き手紙を残して隣の部屋から消えてしまう。藤也は慌てて、柚木を探しにでる。そこで、立花と出会い、柚木に帰国のタイムリミットが訪れていて、がイタリアに帰国しようとしている事を知る。藤也は、必死に空港へ向かい紆余曲折の末、なんとか空港に辿り着いた藤也は、柚木に思いの丈をぶつけて告白する。 結果、柚木は告白をOKして両思いの恋人となったのだった。 。
読了目安時間:2時間36分
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