目を覚ますと左手の小指に黒い糸が結ばれている。それが弛むと、糸の先より死が訪れる。 日本国内で3000人という犠牲者を出す謎の死。警察内でも解決の糸口を掴めず、これらの死亡案件を”事故”として片づけるしかなかった。 次第にそれは”呪いの黒い糸”と呼ばれるようになり、世界の人々も巻き込むことになる。 呪いの根源を突き止めようと、週刊雑誌の記者である那須川と井上が調査を始める。黒い糸に結ばれたという小野と同行することで、原因を探ろうとしていた。黒い糸を弛ませぬよう、小野の恋人である安田と共に沖縄にやってきた一行であったが……。 一方で那須川たちと連携を取る、神奈川県警の警部・浦辺と警部補の山野もまた終わりの見えぬ連鎖を断ち切ろうと奮闘していた。しかし、近づけば近づくほど周囲を巻き込む事態となり、抗えぬ力を前に奥歯を噛みしめることとなる。
読了目安時間:4時間20分
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