<あらすじ> 2040年のノーベル生理学・医学賞を日本人が受賞したというニュースに日本中が沸いていた。 そんな中、受賞者の記者会見が行われる。 記者会見の終盤の言葉に出席した記者達が耳を疑った。 「もう一人、この賞に相応しい人間がいます」 この受賞者の発言がさらに日本中を騒がせる。 記者会見で明かされた「もう一人の受賞者」を紐解く物語。 【ノーベル賞受賞者(仮)の恋】 2005年の2月、地元の病院で臨床検査技師として勤める上里 蒼太(うえざと そうた)はいつものように昼休みになったので中庭のベンチに座り、空を見上げていた。 ふと、横からの視線に気づき、目線を送ると…そこには見知らぬ少女がいた。 「ねぇねぇ、お兄さん!なんでいつも空ばっか見てるんですか?」 高校生との出会いが、新社会人との出会いが、それぞれの運命を変えていく。 そして、彼には誰にも言わない秘密があった…。 ※この物語は2005年の日本が主な舞台となります。 当時、流行していた言葉やモノなどが特に説明もなく出てきます。 現在の若い方からすると意味の分からないものが多々あるかと思いますが、当時の高校生や20代の雰囲気をそのまま感じていただきたいと考えているため、あえてそのようにしています。「あとがき」で主なものは少し説明できたらと考えています。何卒ご容赦ください。 最後までこの物語にお付き合いいただければ幸いです。 <主な登場人物> ・上里 蒼太(うえざと そうた) 地元の病院に勤める臨床検査技師。 ・棚橋 楓(たなはし かえで) 地元の高校に通う高校生。 ・長屋 亜衣(ながや あい) 楓の親友。 ・斎藤 健也(さいとう けんや) 楓の幼なじみ。 ・結城 真(ゆうき しん) 蒼太の大学時代の友人で医学部の5年生。 ・剣持 明日香(けんもち あすか) 蒼太と同期の看護師。 ・上里 昇(うえざと しょう) 出版社に勤める蒼太の弟。 ・野瀬 淳(のせ じゅん) 蒼太が所属していたの研究室の准教授。 ・ゆういち先生 蒼太の勤務先の医師で同じ大学出身の先輩。 ・小林技師長 氷の女王と噂されている偉い人。 ※この話はフィクションです。登場人物・団体・事件等は実際のものと関係がありません。
読了目安時間:37分
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