頼れるのはおまえだけ。 【2022/02/17 完結、全108話】 異世界に召喚された勇者一行は数ヶ月に及ぶ戦いの末に魔王を倒した。これで元の世界に帰れる!と喜んだのも束の間、彼らには『授かった能力が消えない』『能力がバレたら死ぬ』というふたつの呪いが掛かっていることが判明する。 肉体強化系の『勇者』と『格闘家』、魔力持ちの『魔法使い』と『僧侶』。4人は呪われたまま元の世界に帰り、それぞれ離れた地で日常生活を送っていた。 しかし、数日後に問題が発生する。魔法を使わないと魔力が溢れ出し、周囲に異変を巻き起こしてしまうのだ。監視カメラやスマホ、ドライブレコーダーだらけの現代日本ではバレないように魔法を使うことは不可能。困り果てた『魔法使い』諒真(りょうま)は同じ魔力持ちの『僧侶』創吾(そうご)を頼り、一緒に魔力発散をすることに。 空間魔法で存分に暴れられる場所を作ってもらい、魔法を使いまくって魔力を消費するはずが、標的がなければ魔法がうまく発動しない事態に。補助や回復魔法の使い手である非戦闘職の『僧侶』創吾は魔法で生み出した盾を標的に見立てて攻撃させるが、諒真の心理的な問題と魔法の省エネ効率化により強力な魔法が使えず。時間をかけ、弱い魔法をちまちま使って何とか目的を果たす状態に。 このままでは創吾に迷惑が掛かると分かっていながら、諒真のトラウマもあってうまくいかない。遠慮する諒真に苛つき、彼の心を占める存在に嫉妬する創吾は、魔力発散のためと称して行動を起こす。それは諒真を押し倒して襲い、怒らせること。一時的に心理的な枷を外すことで強力な魔法の使用を可能にするのが目的だが、これは創吾自身の抑圧された気持ちの表れでもあった。 魔王の呪いの真相。異世界側の思惑。 彼らが平穏な日々を取り戻すまでの物語。 *** アホっぽい長文タイトルですが中身は真面目なファンタジーBLです。アルファポリスでも公開中。
読了目安時間:5時間7分
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