かつて栄華を極めた文明が滅び過酷な環境となった星で、人々は山のように巨大な塔の形をした迷宮都市「塚」で暮らしていた。 塚の外は昼夜で50度近く気温が変動する荒野であり、狂暴な原獣がうろつく。コーリーと双子の兄のクリフは、そんな過酷な外の世界から動植物や鉱物、旧世界の遺物を持ち帰る「探索者」を生業としていた。 ある日、以前の探索で見つけ、持ち帰ったコンテナボックスから出てきたものが判明した。 完全密封された中にあったのは、古い時代に作られた花火だという。調査局に務める父親から、分析の上、花火は打ち上げることになると聞くが、危険を嫌うコーリーは今一つ乗り気になれない。実は人には言えない、もう一つの思いもあって……。 フリー素材ぱくたそ(www.pakutaso.com)photo by すしぱく
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