2022年の日本は極めて混乱な状況下にあった。 極右政党「皇民党」や極左政党「新生民主党」によって相次いで発生した現政権に対する小規模のテロやクーデターは、この争いに無関係な日本人ですらも恐怖に陥れさせ、現政権はこれらの暴力的行為に対してあまりにも残酷かつ強欲にも程があると強く非難した。 この声明からおよそ数時間後には「皇民党」が東京で、「新生民主党」が福岡でそれぞれ独立宣言を突如として発表。頭を抱えた現政権は議論の末一部の自衛隊の協力の元で鎮圧を開始するが、彼らも対抗して火炎瓶や拳銃といった武器を利用した事により一部地域が熾烈な市街戦へと発展し、それがやがて内戦へと繋がるのだった。 約1年半にも及んだ内戦の結果、かつての日本国は首都機能を東京から京都に移転させ、東日本一帯を極右政権の大日本帝国、九州から沖縄一帯を極左政権の新日本共和国に挟まれる形となってしまった。 果たしてこの火薬に満ちた日本列島を再び平和な国に回帰させるのは何処なのだろうか…? ※この小説はカクヨムにも投稿してます