勇者による魔王討伐から一年。 昼飯を買う金の為に獣人が股を開く。 人間に支配された魔界に、遠方より三人の妖怪がやってくる。 烏天狗の天牙、河童の黒松、女郎蜘蛛の奈落。 女を漁り尽くし、力を極め尽くした三人の妖怪 目の前の過酷な光景は、最高の暇つぶしの機会として写った。 一騎当千の力を誇る三人は、平和に緩みきっていた守備隊を一蹴。 魔王の遺児、ランドを擁立し、魔界奪還の野望に燃える。 「産めよ、増やせよ、地に満ちよ」 母親が淫魔という理由で応じながら、低い地位に押し込められいたランドは、 繁殖を国是とする、サキュバスキングダムを建国。 奪われた多くの命を取り戻す為、積極的に女を襲い、盲目的に女を孕ませていく。 順調に版図と、人口を回復していく天牙達。 だが、女を襲い、孕ませることに躊躇わない集団の存在は、 勇者と人類の危機を煽るのには十分だった。 勇者の招集に応じ、集まったのは、魔王討伐で活躍した者達。 火、水、土、雷、風の五人の勇者。 大聖女や有力な王や諸侯たち。 しかし、天牙の調教により大聖女は既に淫魔と化しており、 人類を救うための話し合いがなされる筈の会合は、 一転、淫魔が乱舞する性儀式(サバト)の場となる。 サバトにより、魔王としての力を復活させたランド。 淫魔王国は益々勢いを増し、魔界統一のみならず、人類の領土に侵略していく。 頼るべき勇者はもういない。侵略は順調に進んでいた。 だが、侵略戦争への考え方の違いから、天牙とランドの対立が激しくなる。 そして、人類に新たな勇者、闇と光の勇者が誕生すると、 足並みが乱れていた王国軍は壊滅的な打撃を受ける。 「エロは決して嘘はつかない」 いい女を抱けなくなった。天牙は自分の命運が尽きた事を感じる。 やがて、人類の反攻軍が再び、魔界へ侵入。 主力を失った王国軍は脆く、ランドの居城も落城寸前となる。 天牙は残った女達を逃し、最後まで残った仲間たちと共に最後の戦いに臨む。 その姿は晴れ晴れとしており、男として生ききった満足を感じさせるものだった。
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