神憑武尊《かみつき・たける》は地元の高校を中退した。都心の高校へ再入学した武尊は妹の桜舞《まい》と一緒に下宿で生活するようになる。学校にはヴィジョンという美女がいて、武尊の部屋には友代《ともよ》という地縛霊が住んでいる。過去の苦い思い出を払拭するため、武尊は三人の少女と思い出を作っていくのだった。 二年後、三年生になった武尊はヒバナ・モエルという少女に恋をする。武尊はモエルとの恋に悩むが三人の少女に相談しても納得の答えが出ない。そんなとき下宿のベランダで寝転がる少年に武尊は出会った。彼の名は久地谷騎繁《くちたに・きしげ》。武尊と同い年の浪人生だ。武尊は彼から恋のアドバイスをもらおうとするが、その恋の相手であるモエルにメールで告白して振られてしまう。振られた傷を癒す間もなく武尊は久地谷におなかを殴られる。殴った理由は「おまえさあ、俺よりイケメンだと思っているよな?」。それから久地谷による暴力のせいで武尊は自分を見失うようになり、久地谷の命令を何でも聞くパシリになったが、うっかり久地谷の命令を破ったせいで武尊は下宿から逃げ出すことになる。妹の桜舞と幽霊の友代を連れて神憑家の両親のアパートへ向かって武尊は両親に事情を説明する。久地谷のことを「警察に通報する」と言った父を止めて、武尊は二度と久地谷に会わないと約束する。そして武尊は久地谷によって決められた進路へ行くことになる。受験会場で見た幼馴染のツキコに会うために。青春らしい青春を送らず、武尊は高校を卒業する。 大学生になった武尊は周りからパシリをされて過ごしていた。大学の連中から筆記用具を隠されたことが原因で留年してしまう。大学でも周りからいじめられていた武尊は責任を久地谷になすりつけ逆恨みする。久地谷に復讐を誓った武尊だが未知の方向へ右往左往してしまう。そして他県の小学校の友達である綿里未雪《わたり・みゆき》と同窓会で再会するのであった。武尊は未雪に惹かれていたが、未雪が原因のトラブルで武尊の周りにはテレビ局のアナウンサーたちの声があふれる。アナウンサーたちから逃げるため、武尊は閉鎖されている、ある場所へと向かったのであった。 ※この小説は「小説家になろう」「ノベルアップ+」に掲載しています。
読了目安時間:3時間37分
この作品を読む