深夜の病院で、「俺」は深い眠りから目を覚ました。 酷く記憶がぼやけており、何故、ここにいるのか、すぐには思い出せない。でも、すぐ傍にある新生児用ICU(緊急治療室)の分厚いドアのお陰で、一つだけ大切な事を思い出した。 生まれて間もない「俺」の子が、今、この扉の奥で死にかけている。 何故、こんな羽目に陥ったのか? いつの間にか、すぐ側に来ていた妻・真奈美に訊ねても、成り行きは判らない。 必死で頭を巡らせる「俺」の前に、深夜の病院を徘徊する異界の住人が姿を現し、思い出せないままでいる「俺」の罪を告発し始める。 真っ暗な病棟を逃げ惑う「俺」が最後に辿り着く真実とは……? アルファポリス、エブリスタ、小説家になろうにも投稿しております。
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