【コンテストのためネタバレあらすじです】 アリスは『はぐれ森の魔女』としてひっそり薬を作って生活していた。ある日、お忍びで令嬢スカーレットが惚れ薬を依頼してくる。スカーレットはルーファス王太子殿下との婚約が決まっていたが、ルーファスは誰も愛さないことで有名の冷徹王子。政略結婚とはいえ『愛されて結婚したい』という願いを叶えるべく、スカーレットも断腸の思いでアリスの元へやってきたのだ。しかし調合は失敗。惚れ薬の効果としてルーファスはスカーレットに惚れるも、スカーレット本人がネズミの姿になってしまう。だけどスカーレットは諦めない。ルーファスをうまく誘導し、薬の効果が切れるまで、アリスに自分のフリをさせることに。そしてアリスはスカーレットとして結婚式を乗り越え、薬の効果が解けるまで代わりに新婚生活を送ることになってしまった。 薬の効果は『閨を十回ともにするまで』。限りある逢瀬の中で、溺愛尽くされるアリス。ルーファスの従者であるクルトに怪しまれるアリスだが、偽りの新婚生活は概ね順調。しかし最初は自分の手違いの尻拭いと割り切っていたアリスだが、限りある夜の逢瀬を重ねるに連れて、切ない思いを募らせていく。 そして、あと一夜で薬が解けるといったある日、自責の念に駆られたアリスは処刑される覚悟で罪を暴露。謝罪を繰り返すアリスに、ルーファスは「お仕置きだな」と徹底的に甘く抱く。その後処刑される前にと、スカーレットはアリスを逃がすべく尽力してくれる。しかし、逃げる途中でクルトに捕まってしまった。このままアリスが逃げれば、騙した罪は全部スカーレットがかぶることになる。過去に事故でスカーレットに負い目を感じているクルトはスカーレットを守るため、アリスに全ての罪を被せたい。しかし、そこでルーファスが登場。全て知っていたこと、そして惚れ薬を飲む前からアリスのことが好きだったと話す。ルーファスは昔病弱で、僻地で身分を隠し養生生活を送っていた。その際アリスの祖母に薬をもらっており、配達ごとに祖母と一緒にお見舞いに来ては励ましてくれるアリスに初恋を抱いていたのだ。病気が治っても、木こりに変装して定期的にアリスの元に通っていたルーファス。改めてアリスはルーファスに告白される。
読了目安時間:2時間18分
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