高校一年生の春、僕は入部するべき部活を決めかねていた。 そんなときに、興味本位で立ち寄った文芸部で一人の女子生徒に出会う。 彼女は、理性的な眼鏡が特徴の、一つ年上の先輩であった。 その後、僕は兼部という形ではあるが文芸部に入部した。 週に二度、木曜日と日曜日が僕の活動日であった。 活動時間中、ぼくたちは本を読んだり、勉強したり、小説を書いたり、そしてたまにではあるがお話をしたり。 そしてある日、彼女は僕にこう言った。 「ねえ、私には恋という感情は砂漠のようなものだと思うの。」と。 あのとき彼女に対してどのような感情を抱いていたのか。そして彼女も僕に対してどのような感情を抱いていたのか。 僕と先輩の織りなすモノローグ、ここに始まる。
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