海の果ては、滝によって断絶されているといわれていた。 進んでも、その先には何もなく、暗い深淵と、星空が続くだけとも。 それでも先に行こうとする者がいるならば。 海に住む怪物の歌を聞かせ、引き止めた。 それでも行こうとした僅かな者たちがいた。 無謀だと罵られるのを背に、海へと消えていった。 でも誰も帰ってこなかった―― だから皆が、”帰ってくるものはいない”と諦め囁いた。 しかし、ある日の事。 港に古い海賊船が帰りついた。 中には誰もおらず、見知らぬ野草が挟まれた日誌だけがあった。 ”滝は消え、竜は去った” 日誌を知った時の権力者たちは、こぞって船を出し始め、世界に外を見た大海賊の噂がかけ巡る。 知らぬ大陸に、人々は夢を膨らませ、資金を集める者が増えた。 人は彼らを”冒険者”と呼んだ。 ーーー この世界に、人類はいない。 かつて大洪水が襲い、一度文明が滅びた世界。 地球と似た海と、緑色の大地が広がる大陸で、ケモノの女の子達が繁栄していた。 暑い新大陸での服は、全部ビキニアーマー。 「だって、私たち ケモノだから、恥ずかしくないの」
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