——娘を探して欲しいんです。 日本の中心、大都会東京。その中でも特に往来の激しい街、新宿。 その片隅の雑居ビルにある、閑古鳥の鳴く小さな探偵事務所に一件の依頼が突如舞い込んでくる。 「在るべき場所へ旅立つ。誰にも邪魔されない、静かな世界へ。」 そんな不可解な日記を最後に残して失踪した、一人娘を探して欲しいという、切実な願いだった。 上村探偵事務所を一人で切り盛りする上村麗奈。そして、弟であり助手である、大学生、上村雄介。 依頼を聞いた晩、ひとり事務所に残っていた雄介は不可解な心霊現象に出くわす。 これは「当たり」だ。ただの依頼は引き受けない奇天烈な探偵事務所は動き出す。 十五年前に突如として失踪した両親を見つける手がかりを求めて、二人は闇深い東京を駆け巡る——。 ※本作はホラーのガワを被った、ミステリーのガワを被った、純文学のガワを被った何かです。東京在住の中の人の東京回顧録みたいなお話です。東京住みの人、東京に行ってみたい人、余り怖くないホラーが好きな人など……でしたら、少しは楽しんでいただけるかもしれません。 ※とてもまったり更新です。週に一回も更新できないかもしれません。気長にお付き合いいただけると幸いです。 注意:本作は実在の街東京をモデルにしていますが、本作は作者の創造と想像であり、フィクションです。また、作中に犯罪行為等の描写があった場合でも、作者はそれを推奨する意図は全くありません。 なお、そこまで厳しくはないですが、念の為程度にレイティングをしておきます。
読了目安時間:3時間24分
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