高校二年の夏休みを控えた嘉賀善嶺は、幼馴染みで親友の多門寺京一と、亡くした祖父の遺品を整理することに。最後に蔵から出した重箱が想像以上に重く、体勢を崩したふたりは中庭の池にはまってしまう。 次に目を開けるとそこは江戸時代で、どうやらタイムスリップしてしまったという考えにたどり着いたふたりは、そこで偶然にも自分とそっくりな善宗と京一郎を見つける。 善宗と京一郎は恋仲でそれをのぞき見するふたり。激しくなってゆく行為に見ていられないと善嶺と京一郎はその場をあとにするが、そこで事件が起きる。善宗が何者かに階段から突き落とされ死んでしまうのだ。 現代に戻ってきた善嶺と京一は江戸時代の自分たちの幸せを守るため、善宗が死ぬのを阻止しようとする。 辻斬りや呼吸困難など様々な災難が善宗を襲い、その度に必死になるふたり。 どうやっても殺される運命の善宗。また、何度もタイムスリップするうちに制限があることを掴んだふたりは更に焦る。 これで最後というとき、善宗と京一郎に出くわし、そして犯人も前にする。善宗を手にかけていた犯人はなんと友人の先祖だった。友人の先祖、南千と名乗るその男は善宗をひどく憎んでおり、姉の敵だといって仇討ちにやってくる。善宗はどうにかやり過ごそうとするが、南千も手練れ。やっと決着がつき、もう二度と善宗が殺されることはないと悟った善嶺と京一は現代に戻る。 過去と現在を行き来し、ふたりの仲に友情以上のものが芽生え、ふたりは月の光の下、一緒になる。 新学期が始まるとすぐに修学旅行で沖縄に行くふたりだったが、そこではしゃぎ過ぎた善嶺と助けようとした京一が一緒に海に落ちてしまう。気がつくとそこは……。 江戸と現代を行き来するタイムスリップラブストーリー! バディもの
読了目安時間:38分
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