「鬼の忌み子」と呼ばれた少年・グリヤ。 額に角を一本生やした彼は、村の子供達から異端扱いされ、いじめられていた。 そんなある日、グリヤは1人の少女と出会う。 その少女は色白で美しく、黒く長い髪をしていた。 グリヤはその少女に声をかけると、その少女は何も言わずに走り去ってしまった。 それ以降会うことはなかったのだが、それから5年後。 16歳になった彼は、遊郭街・吉原で最も治安の悪い「羅生門河岸」で取り立て屋として働いていた。 この仕事をやることで徐々に自分の容姿に自信を持つようになったグリヤはある日、ある少女に無言で助けを求められる。 何事かと思ったグリヤは、すぐさま自分の家に匿ったのだが、その少女は5年前に声をかけた少女で……!? 運命的に出会ったワケありの2人が、不器用ながらも少しずつお互いに理解し、歩み寄っていく、和風ファンタジー純愛物語である。
読了目安時間:18分
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