【あらすじ】 マシューは騎士団第一部隊の副隊長を勤めている。 上司の第一部隊長は、この国の第二王子のアンディ。上位貴族出身ではなく、実力だけで今の地位を手に入れたマシューからすると、あまりにも身分差の大き過ぎる上司だが、二十代を越えてもまだ世話の焼ける、年下の青年でもある。 当のアンディは、王子らしからぬ性格で、身分差など気にする様子もなく、優秀なマシューの能力を買って常に傍に置いていた。だがマシューが居る事で甘えているのか、嫌いな書類仕事を溜めがちで、逃げ出す事もしばしばだ。 ある日マシューがアンディの執務室を訪れると、その部屋はもぬけの殻だった。代わりにそこに居たのは、白くて小さな子猫一匹。 部屋を見回してみるが、アンディが部屋を脱出した形跡がない。やがて子猫の行動や表情が段々とアンディに重なって見えて来たマシューは、その子猫こそが新しい魔法によって猫の姿に変わったアンディだと信じ込み、自由に動き回る子猫を追いかけることになる。 子猫になった気ままなアンディに振り回されながらも、中庭のベンチに辿り着き、ようやく警戒を解いてくれた子猫のアンディを撫でながら、マシューはいつの間にか眠ってしまった。 目を覚ますとそこにいたのは、いつもの人間の姿をしたアンディ。マシューが心配するのを余所に首を傾げたその姿に、自分がようやく疲れていたのだと自覚すると同時に、マシューはアンディに抱き上げられてしまったのだった────。 王子(隊長)×騎士(副隊長) ※第三王子が主人公となる予定の異世界転生もの創作BL(未発表)から、メインCPの騎士(ブラント)×第三王子(ユアン)が、少しだけ突然出て来ます。お話はこの作品だけでわかるようになっています。 『BOYSFAN』BLコミック原作小説コンテスト ③お題フリー での参加です。 この作品は「pixiv」にも掲載しています。
読了目安時間:20分
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