心から求めてやまない物を奪われ続ける、これはそんな者達の物語……。 それぞれの記憶、力、地位、権力、愛する者、主人公としての見せ場、ラスボスの立ち位置、胸のボリューム、読者、ブラジャー。(後半、何か変なの混じってない!?) どうする事も出来ない運命によって、それぞれが求める大事な何かを得られず、更に失い続ける……。 そんな悲しき定めを背負いながらも皆、ハチャメチャで理解できない展開に『もっとちゃんとした作者の所に産まれたかった……』と言いたいのを堪えつつ、降り掛かる苦境を明るくツッコミを入れながら乗り越えてゆく、そんなお話です。多分……。 第一部【大本武人の〝得られる物なきプレリュード〟】 ふと目を覚ますと、そこは病室の中だった。 入院中の付き添いを親から頼まれたという謎のニヤケた男が言うには、僕は大本武人(おおもとたけひと)という高校生で、交通事故により瀕死の重傷だったのだという。 事故で記憶を失い、病院で目覚めてから漫画とアニメから仕入れた知識が唯一の人生経験。 そんな無力な少年が、不良達…というか悪党が無法の限りを尽くすデタラメな高校に迷い込んでしまうお話。 第二部【憂井優奈の〝本題はここから!〟】 わたし、憂井優奈(うれい ゆうな)は、ちょっとした好奇心からとある方々の話を盗み聞きしてしまいます。その結果、自分の身に関する重大な秘密を知るのでした。 その衝撃の事実にさてこれから思う存分打ちひしがれようと思っていると、ちょっとしたトラブルで異世界の監獄に跳ばされる事となってしまいます。 そこで降り掛かる理不尽な扱いに立ち向かう、健気で可憐な少女の物語。 第二・五部【みんなの後始末と次への準備】 第三部になるまでに、キャラが増えたりメインキャラ達の力関係が少々変化してしまったのを説明するための章なので「俺は三部から読む!」とかいう方は読まなくてもいい、そんなしょうもないお話です。 第三部【神原あゆみの〝いいえ、私が主人公!〟】 私は神原(かみはら)あゆみ、女子高生! いよいよやって来た物語の集大成。ってか、文字数が足りない!? という感じで、敵や味方からもぞんざいに扱われる、そんな悲しき主人公が頑張るお話……。 *三部で完結しましたが蛇足な話を続けてます。
読了目安時間:45時間17分
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