西城は、たまたま、坂月がクラスの女の子に告白されているシーンを目撃。後で思いっきりからかってやろうと思い、物陰に身をひそめ、様子をうかがう。坂月は女の子からの告白を断る。「好きな人がいるので」と。その先は何を話しているのか聞こえない。西城は、その言葉にもやもやとした感情が芽生えるのだった。そのもやもやはしばらく晴れることがない。ある日、坂月が西城に弱音を吐く。話をあらかた聞いた後、頭を撫でる。そのときの笑顔で、西城の心臓の鼓動は早くなる。遊びに来た従兄弟に「友達のことなんだが」と言い訳をしながらそのことを相談すると、その感情に気が付かされてしまう。従兄弟が帰宅してから西城は涙を流した。「こんなのはあんまりだ」と。 西城がその感情に気が付いた後は、坂月に対して緊張するようになってしまい、避けるような形をとってしまう。なんだか気まずい雰囲気になり、しばらく会話を交わすことが減ってしまう。帰宅時間も合わなくなり、西城が坂月の弟に夕食に誘われても、坂月がバイトで帰りが遅くなる日ばかり誘われるようになる。そんなことを続けていた。そんな折に、噂で「坂月は西城が嫌い」という旨の話を聞いてしまい、ショックでぼんやりとしていたら、階段から落ちそうになる。しかしたまたま近くにいた坂月に庇われて、無傷。代わりに坂月が怪我を負う。避け続けていた相手に庇われた上げくに、怪我がなくてよかった、とほほ笑まれた西城は頭をトンカチで殴られたような衝撃が走る。 幸いにも軽い脳震盪で数時間大人しくしていれば、すぐに目を覚ますだろうと医者に言われる。西城は、坂月が目を覚まして、謝罪を入れる。その後、もう二度と、あんなことをしないでほしい、と頼む。訳を聞かれて、少し困った故に告白。 坂月は信じられず、またからかわれているのだと、勘違いする。少し寂し気な笑顔を向ける。西城は信じていないことを察して、必死に自分の思いのたけを伝える。坂月はその言葉を聞いて、泣き始める。理由を尋ねる西城。「嫌われているのだと思っているから」と言われてしまう。それだけは違う、と告げる。避けていた理由と、改めて自分の思いを告白。坂月も同じだと告げる。 BOYSFANコン:お題フリー pixiv→ https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15663532
読了目安時間:1時間28分
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