わたしは田舎に住む中学生。 お金や肩書きなど何も無く、この世と戦うことができないことに絶望していた。普通の振る舞いとはなにか分からず、とにかく皆に受け入れられるために同級生の真似だけ過ごす毎日だった。そうやって真似することで本当の自分を守っていた。 そんなわたしの住むアパートの隣には「山見ゆる」というへんな名前の女の人が住んでいる。おつかいを頼み、わたしが選んだ布でへんてこなものをつくる。無駄なことばかりしているダメな大人なのにどうしようもなく惹かれてしまう。
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