移ろう季節。移ろう心。 日本の美しい風景に彩られた、それぞれの過去、現在、未来。 お読みくださるあなたの心に、彼や彼女達の想いが、どうか希望を灯しますように。 ー秋ー 「私が十一月に描いた絵」 大学最後の文化祭まで二週間。絵のために、自分らしさのために、あらゆるものを犠牲にしてきた彼女が手に入れたのは、孤独という砦だった。 「律のしらべ」 三人でいつかコンサートを、と誓い合ったオーケストラ部の陽太、律、静香。しかし、非情な未来が待ち受けていた。 「クロノスタシス」 子供のまま大人になれたらどんなにいいだろう。しかしそれは一方で、苦しみを伴う罪なのかもしれない。 ー夏ー 「僕が八月に帰る場所」 不登校になった僕を迎え入れてくれた大自然。一夏の出会い。そして別れ。 「命の糸」 今にも千切れてしまいそうな命の糸。絶望した少女は祈る。この糸が、たったひとつの希望へ紡がれますようにと。 「祭りのあと」 彼女が島を出るーー。舞い。囃子。花火。受け継がれてきた祭りのあと、ひっそりと輝く星の行方は。 「秘密の海岸」 僕と君はただの友達?特別だった。ずっとその特別が、いつまでも続くと思っていた。 「クリームソーダ」 母に連れられてやってきた見知らぬ町。照りつける太陽。セミの声。古ぼけた喫茶店。消えない胸の痛みと、忘れられないあの味。 ※現在、一旦の完結とさせて頂いておりますが、次春に改めて連載を再開する予定です。どうぞ、よろしくお願い致します。
読了目安時間:2時間11分
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