この物語は選択式のミステリーとなっています。 ただし、ジャンルとしては”アンチミステリー”という、いわば従来のミステリーを否定するかの様な話になっております。 普通のミステリーがパズルのピースをはめていき、二次元的な完成図を唯一の真実とするのに対し、 本作品は積み木を自分で組立てていき、三次元的な完成物を組み立てることを目指します。 話の真実はあなた自身が考え、あなた自身が選んで下さい。 ただしその真実が、本当の真実である事を保証しません。 この話は主に1989年の話を本筋に1945年の話、2005年の話を合間にはさむ予定です。 1989年の話のあらすじ 本当の真実は、どの真実? 大学生の本間鐘樹は、大学の夏休み期間を利用して新潟県佐戸ヶ島の寒村、寒戸関村の旅館でアルバイトをする事になった。慣れない旅館の仕事をしながらも、次第に村人や宿泊常連客との親交を温めていく鐘樹だったが、寒戸関村にはある秘密が隠されていた。胡散臭い埋蔵金の話。過去の失踪事案、次第に目撃者数を増やしていく女の子の幽霊、そして殺人。 あなたの選択は血生臭い結末を迎えるか、皆が幸せな未来をつかむ理想的な結末を迎えるか・・・。 2005年の話のあらすじ 真偽不明、情報過多 合川高校の二年生女子生徒で寒戸関村の北隣に位置する願河原集落の住人、岩谷希は学校の課題テーマ、郷土史の研究を進める内に、図書館の郷土史のコーナーから一風変わった資料とCD-ROMを発見する。タイトルは「寒戸関村の惨劇に対する仮説と検証」。著者名は本間鐘樹。 小説風の文体に関わらず、資料には余りにも多くの実在の人物が登場することから、岩谷希と学校の仲間達は何らかの事実が含まれると推測し調査を開始する。しかし、寒戸関村の当事者達は、「そのような事件は無かった」「本間鐘樹という人物は知らない」と口をそろえる。 調査に行き詰った一行は本間鐘樹と、その期間寒戸関村に滞在していたはずの宿泊客、北輝久、佐藤創名、3名の情報を得るために「寒戸関村の惨劇に対する仮説と検証」をインターネット上に公開。 拡散する情報。ネット掲示板に寄せられる多数の考察や真偽不明の目撃情報、証言そして・・・ ※タイトル画像はBing Image Creatorに作成してもらいました。
読了目安時間:5時間8分
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