少女蝶々の箱
水島一輝
現代/その他ファンタジー
長編
29話
78,546字
2021年8月27日更新
朝、病院のベッドで目を覚ます高校生の花咲薫。夢の中でつかまえたという彼の手の中には、蝶の羽を生やした少女が握られていた。 看護師・四季野牡丹は、薫が夢でつかまえた六匹の少女蝶々の幻想物語を静かに聞く。 一匹目 揚羽黄柚子 ポニーテール狩りが横行する学校内で、犯人を追い詰める高校生探偵の薫。犯人は体に流れる代々受け継がれる血に苦しんでいた。薫はその苦しみを解くことができるのか。 二匹目 赤星稲穂 特殊能力任務機関SeLiCa(セリカ)の急務要請に出た学生の薫と稲穂。そこは稲穂が特殊訓練を行っていた施設だった。そこはすでに完全蝶獣化の種が飛散して、蝶獣化できる稲穂にしか入り込むことはできかった。 三匹目 志染紅子 夢を記録する夢録を行う少女紅子。彼女とつながって夢を見た時、なぜか彼女が薫の夢に入り込んできた。 四匹目 屋久島るみ 全島離島拒んだの一人残る少女るみ。薫はこの島・せりか島に呼ばれたようにやって来た。この島の伝説とるみが島に一人残る理由とは。 五匹目 褄黒白絵 思念をネット上で共有できるようになった時代。ネットアイドル的な存在ホワイト・カンパスが突如、ネット上から姿を消した。「絶対零下予言思考」を持つ彼女は、月の裏側に隔離された。薫は心の奥に閉じこもった彼女を救うため月へ。 六匹目 楯葉蒼 セリパラ空賊団の船長の薫は、荷物運びの依頼を受けた。その荷は、蝶の跳ねを生やした呪われた少女。彼女を捨てる仕事だった。 そして、最後に飼い主の四季野牡丹が語る幻想物語とは。 ※ 小説投稿サイト「カクヨム」「エブリスタ」「pixiv」でも公開しています。 -- 2012年の作品
読了目安時間:2時間37分
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