某県内にある、私立陣内大学。 そこに通う大学4年生『畑中賢治』が所属するのは、とある事情で変人揃いのレッテルを貼られたオカルト研究会。 そこで変人代表である部長の三倉邑兎が語った、夢のお告げを信じた者たちが引き起こしたと言われる『お告げ事件』と呼ばれる不思議な事件の数々を知り、新入部員の藍原未央も交えて調査を進めることになる。 調べていくうちに明らかになる「夢」の世界へ誘う『鍵』の存在。 その存在により穏やかであった日常は急速に音を立てて崩れていく。 崩れ落ちた日常は愛情を、友情を―――世界を壊していく。 壊れてしまった世界の中で人々は壊れた愛を求め、裏切り、夢の世界を彷徨っていく。 壊れた愛で、何を求めるのか。 友を裏切ることで、何を掴むのか。 現を侵す夢の世界で、何を見つけるのか。 誰が『鍵』を開いているのか。誰が『鍵』を配っているのか。そもそも『鍵』とは一体何なのか。 総てが解った瞬間、世界は裏返る。 『神様はこんなにも平等に―――誰にも興味が無い。』
読了目安時間:6時間35分
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