昔々、神様(イシバ)は驕り高ぶった人間に腹を立て、【太陽】と【月】と【星々】を取り上げて、世界を滅茶苦茶にしてしまったのだという。 それに憤りを感じた一人の男、後に【英雄王】と謳われる【荒夜の用心棒】ジャンゴがたった一人で戦いを挑む――のだけど、負けて酷い目に遭って終わったのだという。 どこまでも広がる砂漠の世界。そこに潜む危険な砂漠生物に怯えるよう、各地に散って生きる人々。 その過酷な世界を、機導船(ヴィ・マーナ)で旅をする少年がいた。 彼の名はネロ。 【荒夜の用心棒】ジャンゴの転生体であるとされる少年である。 育ての親を殺され、生まれ育った都市を追われたネロは、【名無しの金髪美女】の異名を持つ凄腕の女傭兵のブロンディ、元盗賊のハムスター型獣人のトゥーコ、敏腕メカニックのジェンマと共に、全てを奪った【黙示録の四大天使騎士】を討つべく、あてのない旅を続けていた。 だが、旅の途中で得るものは、復讐に彩られていたネロの旅を大きく変えていく。 時折去来する、ジャンゴとそれ以外の謎の【誰か】の記憶。 そして、「世界は、クリアを待っている」という言葉は、一体なにを意味するのか?
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