五年前。空から降ってきた赤子を拾った少女フーリエは、その子を『リエン』と名付けて育てていた。 話せたり歩けるようになってからは進んでお手伝いなどをしてくれる良い息子だが、未だ子供の気持ちという物をフーリエは理解できなかった。 そんなある日、知り合いの王族が訪ねてきて『ちょっと近所の海へ行ってみたらどうか』と提案をしてきた。 フーリエはその提案になんとなく乗り、リエンと一緒に海へ行くことになった。 今まで人の心を理解しないまま成り行きで親となり、人の心を考えるようになった少女フーリエと、何も知らないまま母親の背中を追い続けたリエンの平凡な一日の物語。
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